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e‐Tax最優先で変わる税務署の実態
サービスは低下の一途 納税者が声を上げよう
今年の税務署の確定申告会場は「e‐Tax(国税電子申告・納税システム)コーナー」が大幅に拡充され、活用が徹底して推進されました。一方で、「巡回相談コーナー」はどこの会場も大混雑し、「電話相談センター」は「なかなか通じない」と苦情が殺到。「『国税庁の使命』が掲げる納税者サービスは低下の一途だ。納税者が声を上げなければ」と指摘する税理士の石塚幹雄さんに税務署がどう変わるのか聞きました。
税理士 石塚幹雄さんに聞く
全国の税務署は今年の確定申告期、e‐Tax利用率を昨年の2倍以上の20%に設定し「e‐Tax作成コーナー」のパソコン台数を昨年比1・5倍に拡充。相談会場では受付で一人ひとりにe‐Taxを勧奨し「署員によるパソコン代打ちも構わない」と、違法スレスレの利用率引き上げを行いました。
一方、e‐Taxを断わった人は「巡回相談コーナー」へ案内され、ハイカウンターで立ちっ放し。署員は、「ワンポイント指導」として聞かれたことだけに回答。税務支援の税理士にも「申告書の間違いが分かっても訂正しないこと」など、効率重視の信じられない指導が行われました。
昨年11月には税務署にあった税務相談室を廃止。これに代わって開設した国税局の「電話相談センター」は、「なかなか電話に出ない」「操作が面倒」と4人に1人がアクセスを断念する事態に。納税者サービス切り捨ての象徴となりました。
e‐Tax利用者には3週間以内の優先還付を約束しているため、書面での還付対象者は後回し。税の公平の点で大きな問題と言わざるを得ません。
一方、徴収面では手抜かりなく、「消費税の期限内収納の確保と滞納の未然防止」として、徹底して振替納税が勧められました。
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