児童手当差押訴訟 控訴取下げを申入れ=鳥取
「鳥取県児童手当差押え訴訟 原告を支援する会」は6日、鳥取県の控訴取り下げを求める陳情署名(232団体・個人4811人分)を県議会の伊藤美都夫議長に提出しました。
鳥取民主商工会(民商)会員の原告=不動産=と支援する会の川本善孝事務局長ら9人が参加しました。
支援する会のメンバーは、鳥取県が預金口座の99・99%が児童手当であることを把握して、児童手当が振り込まれたわずか9分後に差し押さえを行った事実経過を説明し、「県は法律上差し押さえが禁止されている児童手当を狙い撃ちした。地裁判決でも県の主張はほとんど取り入れられていない」と伊藤議長に伝えました。
「最高裁判例との関係はどうなのか」と関心を示す伊藤議長に「地裁判決も最高裁の判例は否定していない。『狙い撃ちで、児童手当の趣旨が生かされていない。正義に反する』というのが地裁の判決だ」と話しました。
伊藤議長は「常任委員会(総務教育常任委員会)では十分時間を取っているので、しっかり討議する」と答えました。
支援する会のメンバーは「公平な立場から、県議会で弁護団の参考人招致など、議会として調査してほしい」と訴え、原告は「地裁判決を真摯に受け止め、控訴取り下げの意見を出してほしい」と求めました。
支援する会は鳥取県が4月12日に控訴した後、宣伝・署名運動に取り組んできました。連日のように全国から集まる署名には、「(児童手当の差し押さえは)許せない」「私たちも共にたたかっています」と心温まる激励メッセージが添えられており、会のメンバーは勇気づけられています。
今後は、総務教育常任委員会の委員への要請を予定。弁護士を講師にした学習会に取り組み、引き続き、高等裁判所に提出するための署名運動にも取り組みます。
控訴審では仁比聡平前参議院議員(日本共産党)が原告弁護団に加わることになっています。
全国商工新聞(2013年6月24日付) |