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  トップページ > 税金のページ > 地方税 > 全国商工新聞 第2931号 6月21日付
 
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年金・給料差し押さえ、各地で返還

 年金や給料など差押禁止財産であっても、口座に振り込まれた途端に、差し押さえ処分を強行する自治体が増えている中で、各地の民主商工会(民商)は、「生きる権利」を前面に主張し、返還させる成果を挙げています。

 抗議に年金を返還を
  空知民商と国民救援会 国保減税でも成果―北海道滝川市

 北海道・空知民商は先ごろ、預金化された年金の差し押さえ処分をした市に抗議し、返還させる成果を挙げました。国民救援会中空知支部との連携によるものです。
 全国商工新聞読者でもある国民救援会中空知支部長の富澤和雄さんは4月、滝川市に年金を差し押さえられた季節労働者のNさんから相談を受けました。
 Nさんは仕事の減少と病気もあって、5年前から国民健康保険税と市税が滞納に。市は、Nさんに訪問1回と電話を2回しただけで、昨年の4月から口座に振り込まれた年金の半分を7回連続で差し押さえ、その額は約42万円になりました。
 富澤さんはNさんと一緒に民商を訪問。相談を受けた民商は4月19日、Nさんと一緒に市税務課に「Nさんの生活実態を見てほしい」「2カ月の生活費が8万円では、生活保護基準にも満たない」と訴え、徴収猶予にして差し押さえ処分を取り消すことを要請しました。
 「徴収猶予を受けたいなら申請書を出してから」と話す職員に対し、「それなら元に戻してから話すのが道理だ」と詰めると、市は返還を約束。4月23日に、差し押さえた8万円をNさんの口座に振り込みました。
 Nさんは「民商に相談していなかったらどうなっていたか。本当によかった」と喜び、今後の納付計画についても、民商と相談して進めていくと話しています。
 富澤さんは、3月にも国保・市税の滞納で滝川市から年金を差し押さえられた季節労働者のKさんをつれて民商を訪問。
 3月30日に、「年金差し押さえは違法だ」と市に抗議し、国保税の減免をかちとっています。「国保問題は生きることに関わる重大な問題。税金に強い民商はすごい」と話しています。

預金15万円を返還
  民商「給与」と認めさす―山口県岩国市

 山口・岩国民商は先ごろ、預金化された約20万円の給料を差し押さえた岩国市に抗議し約15万円を返還させました。
 今年2月、市民税の滞納を理由に市から約20万円の給料を差し押さえられたAさん。「これでは生きていけない」と市の窓口で訴えても、「財産の差し押さえだから不当ではない」と突っぱねられました。
 困ったAさんは「何でも相談に乗ります」という看板を見て、民商に相談。
 さっそく民商事務局員が同行して、「給料であることは通帳の状況から見ても明らか。生活費を差し押さえるのは許されない」と市に粘り強く訴えました。
 市は、給料であることを認め、「国税徴収法第76条(給与の差押禁止)にのっとって返還します」と約束。Aさんは「民商に相談してよかった」と喜んでいます。

   
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