徴収強化問題で討論=地方税全国研究交流集会
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納税者と自治体労働者の共同と対話の重要性が確認された地方税全国研究交流集会 |
第24回地方税全国研究交流集会が12月12、13の両日、三重県四日市市内で開催され民商・全商連からの約30人を含む120人が参加しました。
初日の全体会では、経済評論家の熊澤通夫さんが「政権交代後の10年度税制改正」について記念講演。民主党の税制改革の特徴について解説し、消費税増税や納税者番号制の導入など危険性を明らかにしました。
特別報告では、全商連の太田義郎副会長が「払えない中小業者の実態と納税緩和措置を求める運動」と題して講演。「全国業者婦人の実態調査2009」の調査結果などを紹介しながら、仕事や収入が減少し、納税が困難になっている中小業者の実態を告発しました。
自治労連税務部会副部会長の原田達也さんが問題提起。地方税回収機構や広域連合の設立と税務事務所の統廃合・民間委託により職員削減が進められ、それに伴う税務事務IT化による「成果主義と徴収強化」の問題などを報告しました。
翌日は、5分科会で討論。第4分科会「納税(徴収)職場の民主化と納税者の権利擁護めざして」では、児童手当の差し押さえ問題で「支給されたものが実際使用できなくなるような状況にすることも禁止されている」とした与謝野財務・金融大臣(当時)の国会答弁は画期的な成果だとの報告がありました。また、住民の命や経営を守るのが自治体の役割であり、法律や税務行政の運用の限界を乗り越える運動の必要性が語られました。
集会に参加した北名古屋民商のMさん=縫製=は「分科会で仕事がなくて国保が払えない業者がいることを訴えた。地方税の問題は、働く職員らと共同して運動することが大切であることがよく分かった」と感想を述べました。
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