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差押さえは憲法違反
撤回求め不服審査請求 鳥取民商会員
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| 鳥取県庁で口頭意見陳述を行う鳥取民商の役員ら |
預金口座に振り込まれたばかりの「鳥取市児童手当」を県税事務所が滞納処分として差し押さえた問題で（本紙７月２８日号詳報）、不服審査請求で返還を求めている鳥取民主商工会（民商）のＨさん（３５）＝宅建＝は１０月１日、県庁で口頭意見陳述を行いました。
Ｈさんが切実な実態を、民商役員ら５人は国の社会保障制度に基づく給付を差し押さえるのは憲法違反であるとして意見陳述しました。Ｈさんの陳述を紹介します。
民商では差し押さえの撤回を求め、県知事あてに「怒りのひと言」を集め、届けています。
子どもたちの精神的苦痛に情けなく胸が張り裂けそう
県庁での意見陳述から
私は高校生を筆頭に子ども５人と妻の７人家族。本業の仕事が少なくなり、自動車税などの滞納を払う余裕がありませんでした。
児童手当（４カ月分）１３万円を６月１１日に県税事務所に差し押さえられ、生活が破たん。この児童手当は小学校の給食費、高校の教材費の滞納分として全額支払う約束だったからです。
小学校からは絶えず「給食を止めざるを得ない」と言われ、高校からは「前年度滞納があると進級できない」と言われていました。取り立てによって約束が果たせず私と妻は本当に途方にくれてしまいました。
就学援助金は６月と１２月に入金になるのですが、小学校への滞納が増えたため、今では直接学校に入るようになりました。高校の滞納の足しにと子どもが学校からアルバイトの許可をもらいましたが、９月からはバイト料が振り込まれる通帳、印鑑、キャッシュカードは学校預かりとなり、滞納分に充当するというのです。
子どもに与えた精神的苦痛を考えると、親として本当に申し訳なく、情けない気持ちで胸が張り裂けそうです。
わが家の家計は「審査請求書」に提出したように、収入は月約１５万円弱、生活保護基準で計算すると約２８万円となり、完全に生活保護基準以下の状態です。
県税事務所の担当者には親身に私たちの生活について聞いてほしかったと思っています。
預金にあったお金が「児童手当」と知りながら「預金化したら差し押さえができる」との県税事務所の論法はどうしても納得できません。私の場合は地方税法１５条７の「滞納処分の停止」が該当するのではないでしょうか。差し押さえは納得できません。すぐお金を返してください。
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