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  トップページ > 全商連の活動 > 全国商工新聞 第3112号3月24日付
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3・13重税反対全国統一行動実行委員会
 

消費税の増税やめよ 列島に響く怒りの声
3・13集会・デモ 580カ所 14万人

 4月からの消費税の増税中止など諸要求を掲げた「第45回3・13重税反対全国統一行動」(同実行委員会主催)が13日、全国580カ所で開催され、14万人が参加しました。これに呼応し各地で「くらし、営業、雇用を守れ! 国民大行動」が取り組まれ、中小業者や労働者、年金者、農漁業者ら延べ36万人が集会や宣伝行動、デモ行進を繰り広げ、安倍暴走政治に抗議しました。東京では中央各界代表者集会や官邸前行動、省庁交渉が行われました。

集団申告し県民集会=熊本民商

 熊本民主商工会(民商)と熊本県建築労働組合西部支部、全日本年金者組合熊本支部の3団体でつくる実行委員会が主催した「3・13重税反対全国統一行動熊本西集会」が熊本市内で開催され、350人が参加しました。
 「怒り」の黒文字が書かれた黄色のプラカードや法被姿の中小業者らがシュプレヒコールを上げ、熊本西税務署までデモ行進。民商会員=ラーメン店=は「麺類をはじめ仕入れ値が上がって利幅が減っている。増税後の消費の減少が一番心配だ」と怒りました。
 3・13集会では主催者あいさつに続き、3団体の代表者が決意表明。民商副会長=金属加工=は「安倍政治による一握りの大金持ちと大企業への奉仕は認められない。増税反対の世論と運動を広げ、応能負担の税制を確立しよう」と呼びかけました。建築労組西部支部の代表者は「4月以降消費税を転嫁できずに身銭を切る事態が増えていく。団結して重税反対の声を上げていこう」と訴え、年金者組合の代表者は「年金引き下げと増税反対のたたかいを広げる」と決意を述べました。消費税の増税中止、社会保障改革推進法廃止、地域循環型経済で国民生活の改善を求めるアピールを採択しました。
 また、夕方から全国商工団体連合会(全商連)など中央6団体が共同で呼びかけた国民大行動に呼応し、「くらし、営業、雇用を守れ! 県民集会」が県庁前で行われ、100人が参加しました。
 県民集会終了後、参加者は市内をパレードし、自民党県本部前や九州電力熊本支社前で「消費税の増税反対」「医療・介護制度の改悪反対」「TPP交渉から撤退を」「原発の再稼働反対」とシュプレヒコールを上げました。
 参加した松尾正県連会長は「集団的自衛権の行使や改憲など安倍政権の戦争する国づくりの危険が強まっている。消費税増税の問題も根は一緒。なんしても悪政をストップさせたい」と語りました。

政治変え増税阻止を=京商連

 24カ所で取り組まれた京都府内の重税反対統一行動には4500人以上が参加。『増税NO!』のイエローキャンペーンに呼応して、右京地域では参加者全員が黄色い鉢巻などを付け、船井・亀岡の口丹地域統一行動では受け付けで渡す資料袋を黄色にしました。
 夕方には「6団体アピール」に応えた「府市民総行動」が行われ、中小業者、労働者、年金生活者、女性、若者など200人が京都市役所前でリレートーク。
 京都府商工団体連合会(京商連)の久保田憲一会長は「消費税増税は絶対中止。増税賛成の府知事にはお引き取りを」と訴え。府知事候補の尾崎望さんも駆け付け、「消費税増税にも雇用改悪にも断固反対。京都からブラック企業をなくし、府民が幸せになる府政をつくろう」と呼びかけました。デモ行進ではドラムをたたきながらをコールを響かせました。

安倍暴走政治許さん 官邸前で訴え=全商連

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首相官邸前の大行動で消費税増税中止を訴える国分会長(右端)

 今年の重税反対全国統一行動日は、消費税増税ストップの一大結節点と位置付けられ、中小業者や労働者、農民、医療、女性たちが力を合わせて立ち上がったことが大きな特徴です。
 全国労働組合総連合、新日本婦人の会、全国商工団体連合会、全国保険医団体連合会、全日本民主医療機関連合会、農民運動全国連合会の議長や会長が「くらし、営業、雇用守れ! 3・13国民大行動」への賛同を呼びかける「6団体アピール」を発表し、これまでにない共同行動が広がりました。
 消費税廃止各界連絡会は朝日新聞に「消費税大増税ストップ!」の意見広告を掲載し、「3月13日、イエローキャンペーンに参加を」と呼びかけました。
 この日の「暴走やめさせよう! 官邸前行動」には大雨の中、各階層から100人以上が結集。消費税増税中止などを訴え、国分稔・全商連会長や上原譲・東商連副会長もマイクを握りました。

民主的増税に転換を 中央各界代表者集会

 安倍政権が4月から消費税率8%への引き上げを強行しようとする重大な局面の中で取り組まれた今年の3・13重税反対全国統一行動。国会議員会館では中央各界代表者集会が開かれました。昨年を大きく上回る31団体、161人が参加。消費税増税を絶対に許さず、安倍政権の暴走をストップさせようとの誓いを新たにしました。集会に先駆けて総務省、財務省、国税庁と交渉しました。

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国会議員会館で開かれた中央各界代表者会議

 集会には日本書店商業組合連合会(日書連)をはじめ41団体・個人から賛同が寄せられました。
 国分稔・全国商工団体連合会(全商連)会長が主催者あいさつ。「暮らしや雇用、経済を守るため、国民共同の行動を起こすことが今、切実に求められている。消費税大増税に反対し、国民本位の民主的税制への転換を政府に迫ろう」と訴えました。
 国会情勢を報告した日本共産党の佐々木憲昭衆院議員は「春闘で主要企業が回答しているベースアップは低額回答で、物価上昇や消費税増税分をカバーできない。政治を転換させるため、あきらめずに消費税引き下げの声を広げることが将来のたたかいにつながる。国民の要求に寄り添ったたたかいに確信を持って共にたたかおう」と呼びかけました。
 東京工科大学の工藤昌宏教授が「アベノミクスと今後の日本経済」をテーマに記念講演。「1月の貿易赤字は2兆円を突破し過去最大の赤字となった。経済成長のエンジンである内需と外需が共にパワーダウンし、日本経済は異常な事態に陥っている」と指摘。日本経済を建て直すためには「内需拡大が不可欠。雇用を拡大し、税金など負担軽減と社会保障の整備、労働者の7割が働く中小企業の育成が必要」と強調しました。
 各界の発言ではこの間のたたかいを交流。「年金引き下げに対して12万6000人余りが不服審査請求を提出し、運動を通じて組合の仲間が増えている」(年金者組合)、「消費税8%の試算をする中で増税の恐ろしさを実感している。くらしと政治を語り合い、増税中止を迫っていきたい」(新日本婦人の会)、「安倍政権は社会保障を充実させるための増税という看板を投げ捨て、医療や介護を改悪しようとしている。広範な人たちとのヒューマンチェーンで国会を包囲する」(中央社保協)、「TPPに参加すれば農産物の生産額は3兆円が減少する。大規模な集会を開いてTPP交渉を撤回させたい」(農民連)と活発な発言が相次ぎました。
 集会終了後は首相官邸前で抗議行動を繰り広げました。

税務行政改善求め政府交渉 財務省、国税庁、総務省

 代表者集会に先立ち、実行委員会は財務省、国税庁、総務省の3省庁と交渉、消費税増税の4月1日実施中止と税務行政の改善を要請しました。
 財務省では、13年10〜12月期の国内総生産が名目で年率換算で1%増と、努力目標の3%にも届かなかったことに触れ、「経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる」とした消費税増税法付則18条(いわゆる景気条項)に抵触する、と指摘。4月1日の増税中止を要求するとともに、大企業の法人税率を消費税導入前の42%に戻すことを求めました。また、高齢者の生活実態を無視した年金削減の中止を強く要望しました。
 財務省側は「経済に影響しないようにしたい」「年金制度維持のため」とこれまでの対策を答えるにとどまりました。
 国税庁では、国税通則法で法定化された手続き順守のため「事前通知」を文書で行うよう要求。納税者本人の承諾を得る前に、取引先に対して反面調査をすることは、国税通則法に定める手続きに違反するとして、ただちにやめるよう訴えました。
 電話による事前通知で、実際の調査では年度や対象が異なる問題が生じている点をただすと、「通知内容と異なる調査はできない」と回答。書面による事前通知の必要性を重ねて求めました。また、行政指導で税務署に「呼び出し」ておきながら、署内で調査に移行することは「手続き違反ではないか」との指摘に対して、「調査と分かるようにしたい」と回答しました。
 総務省では、鳥取地裁・広島高裁が児童手当の差し押さえは違法と断罪した問題で、差し押さえ禁止財産の差し押さえを行わないようガイドラインをつくり全国に徹底するよう要望。また、地方税滞納整理機構による強権的な徴収について、自治体の監督責任を明確にし、機械的に「機構」送りしないよう求めました。
 総務省は、「(違法とした判決を)重く受け止めている。周知し、適切に対応したい」と回答。また、「無理な徴収行為はあってはならないこと」との認識を示しました。

全国商工新聞(2014年3月24日付)
 

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