疑惑・不祥事・暴言続きの安倍政権 総辞職求め世論へと運動広げよう
安倍政権の疑惑、不祥事が後を絶たず国会運営にも支障をきたす異常な事態が続いてきました。
森友学園への国有地格安払い下げと財務省の公文書改ざん、加計学園獣医学部新設で「本件は首相案件」と官邸が関与した疑惑、自衛隊のイラク派遣「日報」の隠ぺい、財務事務次官のセクハラ問題への対応、厚労省の働き方改革に関する裁量労働制のデータねつ造などと合わせて、閣僚らの暴言が相次いでいます。
中小業者には厳しく会計書類の保管を義務付ける財務省が、自らは書類を廃棄し、居直る態度に怒りの声が上がり、前理財局長の佐川国税庁長官が辞任に追い込まれたのは当然です。
自衛隊の「日報」隠ぺい問題をめぐっては、実力組織である自衛隊の現職幹部が野党議員に罵声を浴びせ、シビリアンコントロール(文民統制)ができていない極めて危険な事態まで引き起こされています。
首相自身が疑惑の発信源となり、都合の悪いことは隠ぺい、改ざんし、大臣や官僚に責任を押し付け、解明を尽くさない態度に多くの国民が怒っています。国会は国権の最高機関であり、これを軽視し、ごまかしで戦争法など重要法案を通した安倍首相の責任は重大です。
世論調査では内閣支持率がついに30%を割り込む(NNN26.7%、ANN29%)結果も出ています。
1966年の「黒い霧解散」になぞらえて、疑惑をうやむやにするため解散総選挙との報道まで出ていますが、今首相が行う国会解散に道理はありません。安倍首相が本気で「うみを出し切る」というなら、取るべき態度は、真相の徹底究明を行い責任を取って辞職することです。
国会では野党6党が共闘し追及を強め、安倍政権を追い詰めています。政治を私物化し、国民と国会を欺く安倍首相に、消費税増税の実施や憲法改正の発議をする資格はありません。
民主主義の根幹に関わる大問題であるだけに、疑惑の解明と内閣総辞職を求めて世論と運動を広げる時です。
全国商工新聞(2018年5月14日付) |