自民党が「自衛隊」明記の改憲素案 5・3集会成功させ発議阻止を
自民党は3月25日、党大会を開き、改憲「推進本部」で検討してきた9条に自衛隊を明記するなどの方針を確認しました。「たたき台素案」として衆参の憲法審査会に示し、改憲の国会発議をめざす方針です。
安倍首相は改憲へ異常なまでの執念を燃やしています。「戦争しない」「戦力は保持しない」と定めた憲法に自衛隊を書き込めば、9条を空文化し海外で無制限に武力を行使する「戦争する国」に道を開きます。さらに「必要な自衛の措置」の名で集団的自衛権の行使まで認めようとしています。
「条文に自衛隊を書き込むことによって、日本は軍事力を行使する国となることを憲法上宣言することになり、憲法上の価値観の転換をもたらす」と指摘する研究者もいます。
安倍政権は、秘密保護法や戦争法、「共謀罪」法の強行採決に見られるように、憲法を踏みにじる政治を続けてきました。
いま、森友公文書の改ざん事件、国民主権と議会制民主主義を破壊する犯罪行為に国民の政治不信が広がっています。
「安倍9条改憲NO!憲法を守り生かす全国統一」署名を力に、安倍暴走政治への怒りと、「戦争する国づくり」に反対する声が強まっています。大量宣伝と対話を地域の隅々から広げ、改憲の発議をきっぱり断念させることが重要です。
改憲反対の大きなうねりを起こすべく、5月3日の憲法記念日に東京・有明防災公園で開催する「9条改憲NO! 平和といのちと人権を! 5・3憲法集会」をはじめ、全国各地で集会が開催されます。
民商・全商連は、かつての戦争の痛苦の体験から「平和でこそ商売繁盛」を信条とし、憲法に基づく、平和・人権・民主主義を守る政治の実現を求めてきました。各地で「改憲発議を阻止しよう」と対話・宣伝行動が取り組まれ、憲法学習会などでは戦争を体験した民商会員らが「日常が一変する怖さを伝えていかなくては」「子や孫に同じ思いをさせたくない」と、声を震わせ訴えています。
平和をつなぎ、未来をつむぐため、集会成功と結んで世論と運動を広げましょう。
全国商工新聞(2018年4月9日付) |