辺野古で新たな工事 全国が連帯し中止に追い込もう
安倍自公政権は沖縄県名護市辺野古への新基地建設を総選挙後に再開し、埋め立て予定海域の2カ所で新たな護岸工事を始めています。総選挙では沖縄の四つの小選挙区のうち三つでオール沖縄の候補が勝利し、あらためて示された新基地建設ノーの民意を踏みにじる工事の強行です。
今回の工事は、海上からの石材搬入など県への埋め立て承認願書にある環境保全図書にも反し、岩礁破砕許可を受ける手続きも行わない、違法なものです。埋め立て海域では希少なサンゴも発見されており、国は直ちに工事を中止すべきです。
安倍首相は先日、初来日した米国トランプ大統領との首脳会談の中で「普天間飛行場の辺野古崎への移設が唯一の解決策」と新基地建設をあくまでも推進する姿勢を示しています。選挙後に述べた「謙虚な姿勢」「真摯な政権運営」などとは程遠い対応であり、許されるものではありません。
こうした工事の強行は、米軍基地キャンプ・シュワブ前で連日行われている沖縄県民の抗議行動などで工事が進まないことへの焦りであり、後戻りできないという状況を見せかけ、沖縄県民のあきらめを狙ったものです。
しかし、翁長沖縄県知事が指摘するように「護岸工事は半年たっても100メートルで止まり、計画されている護岸工事の1.2%にすぎない」のが現状です。
来年、2月4日投開票で名護市の市長選挙が行われます。オール沖縄の先頭に立ってきた稲嶺進市長がすでに出馬を表明し、事実上の選挙戦が始まっています。市長は基地に頼らない地域経済の発展で、地元名護民商とも協力し振興策を実施してきました。
4年前の名護市長選、沖縄のいっせい地方選、県知事選挙と新基地建設反対の大きな流れがつくられてきました。全国注目の大事な選挙戦です。
沖縄の基地強化は在日米軍再編の具体化であり、全国の問題です。沖縄県民と全国が連帯を強め、民意を踏みにじる新基地建設強行を許さない世論と運動を広げましょう。
全国商工新聞(2017年11月27日付) |