第20回中小商工業交流・研究集会 魅力を伝え多くの参加で成功を
第20回中小商工業全国交流・研究集会(商工交流会)が9月2、3の両日、愛知県豊橋市で開かれます。今回は「中小商工業と地域の力で幸せで公正な社会を」がテーマです。
いま、民主主義、立憲主義、平和主義を踏みにじり、改憲へと暴走する政治の下で、武器輸出を後押しし、「経済と研究の軍事化」が進行しています。新たな貿易交渉によって、自治体の公共工事や物品調達さえ、多国籍大企業のもうけのために開放されようとしています。刑法が禁じる賭博を合法化し、地域経済や住民の財産と健康を脅かすカジノ誘致が自治体間で競い合われ、格差と貧困が広がる中で、社会保障の改悪と消費税の大増税が狙われる事態です。
今回の商工交流会は、こうした政治・経済情勢を地域からどうやって打開し、幸せを広げる公正な社会をどう築くのか-中小業者や研究者、議員、労働者が知恵と実践を持ち寄る貴重な機会として期待を集めています。
集会初日には静岡大学の鳥畑与一教授が「カジノな経済は地域社会を救うのか?」と題して講演し、より強いものに富を蓄積させる略奪的な経済運営が強まる今日、その象徴ともいえるカジノの実態と地域経済に与える深刻な影響を暴きます。
2日目の全体会では、「岡崎まちゼミの会」の松井洋一郎代表が「さあ、商いを楽しもう」をテーマに、まちゼミの力と可能性を解き明かし、愛知大学中部地方産業研究所研究員の梅原浩次郎さんが「リニア新幹線は地域経済に何をもたらすか」を明らかにします。
「豊橋まちゼミ視察」や、渥美半島で展開されている農商工連携を体感する「移動分科会」も注目を集めています。
事業計画作りを基礎から学ぶ講座をはじめ、島根県雲南市や兵庫県篠山市の職員が地域振興の実践を報告するパネル討論に加え、業種別対策や自治体施策、産学連携、地域金融の役割や税と社会保障の在り方など、12の分科会も行われます。
商売の工夫や業者運動を多彩なテーマで交流する魅力満載の集会を多くの参加で成功させましょう。
全国商工新聞(2017年8月21日付) |