原水爆禁止2017世界大会 歴史的転機にふさわしく成功を
国連は7日、核兵器禁止条約を加盟国の3分の2にあたる122カ国の賛成で採択しました。被爆者をはじめ、市民社会、非核保有国などが求めてきた条約の採択を心から歓迎します。
原水爆禁止2017年世界大会は、こうした歴史的な情勢のもと8月3日の国際会議に始まり、広島大会5日から6日、長崎大会7日から9日で行われます。
核兵器禁止条約は、人類史上初めて核兵器を違法化、悪の烙印を押し「核兵器全面禁止」へと進む条件を開くものです。条約には「ヒバクシャの受け入れ難い苦しみと被害に留意する」との文言が入り、被爆者への支援も明確にしました。禁止条項には、開発、生産、貯蔵、実験、使用などに加え、核抑止力を意味する「使用の威嚇」が加えられています。核保有国の将来的な条約加盟を想定した手続きも盛り込まれ、核保有国や核兵器に依存する国の批准を迫る世論と運動が極めて重要になります。
安倍晋三政権と日本政府は、核兵器禁止条約に反対し、交渉会議も欠席してきました。米国に追随し世界の流れに逆行するのは、唯一の戦争被爆国にあるまじき態度であり、国内外から大きく批判されてきました。世界大会は、こうした態度をあらため、被爆国の政府としての役割を果たさせる重要な役割も担っています。
世界大会には、国連の代表、禁止条約の議論に重要な役割を果たした政府関係者、世界の反核平和運動の代表、国内で運動を広げる諸団体や個人が集まり、運動を交流、今後の展望を語り合う絶好の機会となります。例年を上回る参加者を世界大会に送るとともに、「平和でこそ商売繁盛」と要求を掲げ「ヒバクシャ国際署名」を大きく広げ、禁止条約を実効力あるものにすることが求められています。
この夏、国民平和大行進を成功させ、憲法9条改憲を許さず、戦争法、共謀罪を廃止・施行させないたたかいと沖縄・辺野古での新基地建設強行など、安倍政権の暴走を止め、平和・民主主義を守る運動を前進させ、世界大会を成功させましょう。
全国商工新聞(2017年7月17日付) |