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成長戦略と骨太方針 大企業奉仕の政策は即刻中止を

 安倍内閣は6月9日、2018年度の予算編成に反映させる「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)と「未来投資戦略」(成長戦略)を発表しました。
 「人材への投資」を柱とした「骨太の方針」には「幼児教育・保育の早期無償化や待機児童の解消に向け、新たな社会保険方式の活用を検討し、年内に結論を得る」ことが盛り込まれました。これは自民党の小委員会が提言する「こども保険」を念頭に置いたものです。その内容は、事業主と従業員の厚生年金保険料を0・5%まで引き上げ、国民年金保険料を月額830円上乗せすることで約1・7兆円の財源が生まれ、就学前の幼児教育・保育を実質的に無償化できるというものです。
 財界からは、「社会保障関係費の『伸び』の目安である5000億円を達成しなければならない」(経団連)、「消費税率10%への引き上げについて言及されておらず、財政健全化への道筋は具体性を欠いている」(関西経済同友会)など、社会保障費の抑制や国民への負担増を求める声が相次いでいます。
 「未来への投資」の拡大に向けて構造改革の加速化をめざす「成長戦略」では、モノとインターネットをつなぐ「IoT」やAI(人工知能)、ビッグデータ、ロボットなど最先端技術をあらゆる産業や社会生活に導入する計画が打ち出されました。
 しかし、その中心は、加計学園疑惑で大問題になった「国家戦略特区」など、大企業の儲けや投資の邪魔になる規制を取り払う仕組みづくりです。その一つが「規制のサンドボックス(砂場)」といわれる手法で、企業の求めに応じて政府が現行の規制を一時的に停止するものです。
 6月9日には、大手不動産業者や民泊を仲介する海外大手業者などのために、宿泊者の安全や衛生を確保するための旅館業法上の許可を必要としない「民泊」を認める「住宅宿泊事業法」が成立させられました。こうした動きがさらに加速しかねません。
 第2次安倍政権発足から5年。国民・中小業者に犠牲を押し付け、大企業の内部留保ばかり増やし続ける政策は即刻、中止すべきです。

全国商工新聞(2017年7月3日付)
 

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