米商工会議所が自主共済に圧力 団体自治高め全商連共済守ろう
米国トランプ大統領の就任以降、安倍政権のアメリカ追随ぶりが際立っています。
3月に国連で行われた核兵器禁止条約の交渉会議には、アメリカの「核の傘」政策の下で、「核保有国と非核国の分断を広げる」として欠席するという、被爆国政府にあるまじき態度をとりました。
TPP(環太平洋連携協定)の批准を強行したものの、その後、トランプ大統領がTPPからの離脱を決定すると、アメリカとの対立を避け、2国間交渉に積極的に応じる態度を示しています。安倍首相は日米首脳会談などで日米同盟最優先を表明しており、日本にとって極めて危険なものといえます。
米国は日本の共済制度を非関税障壁だと主張してきました。
在日米国商工会議所(ACCJ)は、共済に対する新たな意見書を2月に発表し、平等な競争環境を確立するため「すべての共済等において金融庁監督下の保険会社と平等な競争条件の確立がなされることを要請する」として、保険業法の適用を求めています。全米サービス産業連盟も「保険業法を全面的に適用すること」を要望しています。
米国資本の大手保険会社が日本で自由に商売をするために、仲間どうし助け合い営利を目的としない日本独自の共済制度を敵視し「不平等だ」と主張するのはいいがかりでしかありません。
全商連共済会は、一人はみんなのために、みんなは一人のためにという理念に基づき、運動を広げてきました。劣悪な社会保障の下に置かれる中小業者が、その不安を少しでも軽くし、仲間どうし助け合い、いのちと健康を守る活動を位置付けてきたのが民商・全商連の共済です。
米国と大手保険会社の攻撃で中小業者のいのちと健康を守ってきた全商連共済会をつぶさせるわけにはいきません。仲間を増やし、早期に会員加入率80%を達成するなど、団体自治を高めることが求められています。
アメリカ第一主義のトランプ政権に日本の国民生活を売り渡し、米国に追随する自公政治にノーの声を上げ、全商連共済会を守り発展させましょう。
全国商工新聞(2017年4月10日付) |