迫る参議院選挙 希望の持てる政治実現へ審判を
参議院選挙が迫ってきました。暴走の限りを尽くす安倍政権を打倒するため、野党の共闘を支援し、中小業者・国民の切実な要求の実現に挑戦する重要で歴史的な政治戦となります。
日本共産党を含む野党が全国的規模で選挙協力を行うのは、戦後の政治史で初めてのことです。「戦争法を許さない」という昨年来の国民運動が「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の結成につながり、広範な国民と野党の共同が響き合っています。
参議院選挙に向け、全国32の1人区で「野党統一候補」が追求されていることも見逃せません。宮城県や徳島・高知選挙区では戦争法廃止以外にも「格差是正」や「原発ノー」「不公平税制の抜本是正」「沖縄・辺野古新基地建設に反対」などの共通項が確認され、政策協定に盛り込まれています。野党の共闘は、安倍自公政権などによる「野合」批判を乗り越え、「個人の尊厳を守る政治の実現」へと広がり、深化しているのです。
今回の政治戦を通じて、安倍暴走政治にストップをかけ、中小業者・国民が希望の持てる政治へと転換を図ることが強く求められています。
税の在り方では、消費税大増税路線の中止とともに、大企業・富裕層の租税回避や特権的な減免税を是正し、生活費非課税・応能負担の原則を税制・税務行政に徹底するべきです。
税金の使い道でいえば、空前の大軍拡予算による「経済の軍事化」を直ちに転換するとともに、営業と生活の基盤として社会保障を拡充し、「格差と貧困」の是正に踏み出すべきです。
多国籍大企業に莫大な内部留保を保障する「アベノミクス」を改め、地域循環型の経済政策や小企業・家族経営の再生産費用を保障する公正な取引ルールの確立も重要です。
異常な秘密交渉によるTPP(環太平洋連携協定)を許さず、食の安全や経済主権を守るとともに、「原発ゼロ」のエネルギー政策を推進するべきです。
参議院選挙で、安倍政権による憲法改悪の野望を断固、打ち砕くため、政治と要求を切り結ぶ対話運動を空前の規模で広げようではありませんか。
全国商工新聞(2016年5月23日付) |