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相次ぐ社会保障改悪 悪政から国民を守るたたかいを

 戦後70年の今年は、日本政治の大きな節目となりました。
 憲法9条をないがしろにし、二度と戦争はしないという国民の願いを踏みにじり、戦争法が強行されました。
 しかし、たたかいは大きく広がり、国民、中小業者は安倍政権の暴挙を許していません。TPP(環太平洋連携協定)の大筋合意、沖縄新基地建設の強行など悪政が強行される下、国民生活に直接関わる社会保障の改悪が進められてきました。
 8月から介護保険の負担増が実施され、介護保険始まって以来となる一律1割の負担が、所得水準によって2割に変えられました。給付の縮小と合わせて年間80万円の負担増というケースも出ています。
 中小業者の多くが加入する国民健康保険は、国保財政の管轄を市区町村から都道府県に移し、医療費削減の強力な推進と、平準化の名の下に保険料の負担増、無慈悲な取り立てを市町村に迫る改悪がされようとしています。罰則行政により無保険となっている人も増えており、皆保険という概念が壊されています。
 そして、社会保険をめぐって、中小業者の実態を無視し、建設業者を中心に未加入の事業所に対する強制加入の動きが強められています。
 政府は財政健全化計画で、今後3年間の年金・介護など自然増に必要な予算3兆円を、半分の1兆5000億円に抑えるとして、さらなる社会保障の切り捨てを検討しています。
 診療報酬のマイナス改定は、地方での医療崩壊や、医療の質を落とすことにつながり、国民が安心して医療を受けられなくなるものです。
 社会保障の基本から公助という考えを投げ捨て「自助・自立、連帯による共助」という政府の考えは、憲法25条の精神に反します。
 新年は1月4日から通常国会が開かれます。戦争法廃止、消費税増税の中止、マイナンバーなど悪政から国民を守る国会内外のたたかいを強めるときです。安倍内閣の退陣を求め、社会保障の改悪を許さない運動を、新年から大いに広げることが求められます。

全国商工新聞(2015年12月21日付)
 

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