第19回全商工交流会 成果を生かし未来を切り開こう
成果を生かし未来を切り開こう
第19回中小商工業全国交流・研究集会(商工交流会)が9月5〜6日、22年ぶりに神戸市で開かれ、全国から中小業者、研究者、労働者、国会や地方議員など1000人が参加し成功しました。1995年の阪神・淡路大震災から20年、東日本大震災から4年半の時点で開かれる交流会となりました。商工交流会は中小商工業の多様な発展方向を探求し、その時々の課題を交流・研究し、業者運動と研究活動の統一的発展をめざしてきたものです。
今回は、「つくろう!中小商工業の力で 平和で持続可能な経済・社会を」をメーンテーマとし、まさに「戦争か平和か」が問われる情勢の下で、憲法を守る熱い討論も行われました。
また、「アベノミクス」の破綻から地域経済・社会を再生する持続可能な地域づくりへの生き生きとした実践事例も数多く結集されました。再生可能エネルギー開発や住宅リフォーム、商店リニューアル助成制度の広がりに確信を深めました。
阪神大震災のたたかいの教訓から東日本大震災復興の現状を見直すパネルディスカッション、小規模企業振興基本法や中小企業振興条例制定などの成果を深める討論を通して、地域の中小商工業振興こそが豊かな地域振興、安心・安全なまちづくりにつながることも、あらためて解明されました。
小企業・家族経営の強みを発揮した経営努力と成果、地域の高等専門学校との産学連携の実例など、これまでになく充実した報告が数多く寄せられたのも大きな特徴です。
さらに、高知県馬路村の村長をはじめ、岩手県宮古市、滋賀県日野町など、行政関係者の参加も増え、自治体の実践を学ぶ交流も深まりました。
開催地の兵庫県連は、全自治体訪問と商工交流会開催を結合し、県内42自治体の過半数(23)から後援が寄せられたことも特筆しなければなりません。
各地で、報告会や地域の交流会などを大いに開催し、また、自治体訪問に活用するなど、運動と研究の成果を生かしましょう。そして、中小商工業の底力を結集し、未来を切り開いていきましょう。
全国商工新聞(2015年9月28日付) |