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第187回臨時国会が開会=増税中止と社会保障充実迫ろう

 第187臨時国会が開会しました。消費税の再増税や、社会保障の改悪、集団的自衛権の行使、新基地建設、原発再稼働など国民生活の重要問題が議論されます。
 中でも、安倍政権が狙う消費税増税と社会保障の改悪は国民・中小業者の生活と営業に直結する大問題です。しかし、安倍首相は所信表明演説で消費税増税、社会保障にほとんど触れず、国民の声を無視して悪政の暴走を続けています。
 先の国会で成立した医療・介護総合法は社会保障の基盤を崩す重大な内容を含んでいます。医療では国の負担を削るため、都道府県が病院に病床削減を勧告する仕組みをつくり、2025年に向けて「高齢化などで202万床必要」とされる入院ベッド数を43万床以上削減する狙いです。これは大量の「医療難民」を生む重大事態を招きます。介護保険では、160万人の要支援者が受けていた訪問介護・通所介護を、国が行う介護サービスから外そうとしています。市町村に責任を負わせ、地域間格差と「介護難民」を生み、家族の介護負担をいっそう深刻化させます。今、こうした大改悪を実施させない運動が重要になっています。
 さらに問題なのは国民健康保険など医療保険の改悪です。皆保険制度の柱である国保については、財政基盤の強化を口実に都道府県単位化を進めようとしています。平準化の名による国保料(税)の引き上げが行われ、行政規模が大きくなるほど滞納問題などの対応が機械的になるなど、加入者には何のメリットもありません。さらに、国は自治体が行っている法定外繰り入れ(赤字補てん)をやめるように指示しており、これらは加入者の保険料(税)に跳ね返ります。社会保障の責任は国にあることを明確にし、国庫負担を増やすことが求められています。
 安倍首相が強調した「地方創生」を言うなら、地域経済を苦しめる消費税再増税をやめ、国民生活を支える社会保障こそ充実すべきです。国民・中小業者の厳しい実態を突き付け、安倍内閣を退陣に追い込むたたかいに全力を挙げましょう。

全国商工新聞(2014年10月13日付)
 

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