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集団的自衛権容認する解釈改憲 「戦争する国づくり」に断固反対

 安倍首相は、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を強行しようとしています。これは、自衛隊をアメリカの軍隊と一緒に海外で戦争させるために、日本国憲法第9条を空文化させ、国民の平和に生きる権利をはく奪する暴挙です。
 集団的自衛権は、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利」と、政府によって定義されています。
 歴代政府は「憲法9条の下では集団的自衛権の行使は許されない」「行使のためには憲法改正が必要」としてきました。
 しかし、安倍首相は国民多数が反対する憲法改定は困難と判断し、憲法解釈の改変によって集団的自衛権行使に突き進んでいます。憲法の番人であるべき内閣法制局長官をすげ替え、首相の私的諮問機関に出させる提言を利用して、閣議のみの決定で押し切ろうとしています。
 安倍首相は、自らに課された憲法尊重擁護の義務(憲法99条)と憲法に違反する法律や政府の行為を無効とする憲法98条を投げ捨て、政府や国会が憲法に制約されるという立憲主義・国民主権を否定する姿勢です。
 日本国憲法は、前文で「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやう」「平和を愛する諸国民の公正と信義」に基づいて平和を維持することをうたっています。
 この憲法のもとで、戦後日本国民は戦闘によって一人の犠牲者も出さず、また一人の外国人も殺すことはありませんでした。
 集団的自衛権行使容認の解釈改憲が通れば、2003年のイラク戦争で「大量破壊兵器」という間違った情報で多くの国が参戦したような誤りに日本が巻き込まれ、さらに報復の対象にもされるという重大な危険を呼び込むことになります。
 民商・全商連は「平和でこそ商売繁栄の道」を信条として、戦争に反対してきました。
 憲法解釈の変更で日本を戦争する国にしようという策動を許すわけにはいきません。集団的自衛権行使容認に断固反対の世論と運動を広げましょう。

全国商工新聞(2014年3月31日付)
 

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