日米開戦の日 平和と民主主義守る行動大きく
1931年、中国への侵略を本格的に開始した日本軍は41年12月8日、米英に宣戦布告し、アジア・太平洋戦争へと突入しました。
中国だけでなく、アジア・太平洋全域に戦線を拡大した15年戦争によって、2000万人以上のアジアの人々と310万人を超す日本国民の尊い命が奪われました。
戦争は国民の自由と人権を踏みにじります。それは、開戦直後の41年12月に制定された「企業許可令」によって、新規開業ができなくなった事実や、翌年に出された「小売業整備要綱」「企業整備令」などによって小売業者の7割が整理され、71万人を超す中小業者が戦争政策遂行のために動員された歴史が証明しています。
ポツダム宣言を受諾した日本政府は、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」し、日本国憲法を確定しました。多くの国民・中小業者が力を合わせて戦後の荒廃から立ち上がり、憲法を力に、戦争による死者を一人も出すことのない歴史を歩んできたのです。
この経験から、民商・全商連は「平和でこそ商売繁盛」を信条とし、平和を守る運動に力を注いできました。
ところが今、歴史を戦前に引き戻す動きが強められています。安倍・自公政権は、アメリカと一緒になって戦争できるように集団的自衛権の行使容認へと解釈改憲の道を突き進んでいます。
日本の侵略戦争や植民地支配を肯定・美化する安倍首相の姿勢はアジア諸国に警戒心を広げ、アメリカからも懸念されています。今国会で強行を狙う「秘密保護法案」は、国民の目・耳・口をふさぎ、自由と民主主義を奪う憲法違反の法律案であり、断じて許すわけにはいきません。
国家安全保障会議設置法案や秘密保護法案の国会審議が予断を許さない中、今年も12月8日を迎えます。風雲急を告げる今、全国各地で平和と民主主義擁護の旗を高く掲げ、「秘密保護法案は廃案に」「憲法を守れ」の世論と運動を大きく広げようではありませんか。
全国商工新聞(2013年12月2日付) |