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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第3072号5月27日付
 
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自民党が改憲を公約に 平和憲法生かす運動広げ反撃を

 安倍首相が7月に行われる参議院選挙の公約に憲法96条改定を掲げるとしたことで、憲法改悪の危険が高まっています。憲法96条は改憲手続きを定めたもので「各院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が発議する」のを「過半数」にハードルを下げ、政権与党だけで改憲できるようにするものです。
 改憲の狙いの本丸は、戦争放棄をうたった憲法9条であり、日本をアメリカとともに、戦争をする国に変えることです。世論の動向から、9条の改定が難しいとみて、改憲手続きから変えるという姑息な手段を取ろうとしています。しかし、このことが逆に批判を広げ、憲法9条改定論者を含め反対の声が広がっています。
 そもそも、憲法の改正論議は、主権者である国民の要求から出たものではありません。新聞各紙の世論調査でも、96条改正に反対54%、賛成38%(「朝日」5月2日付)など反対が賛成を上回っています。
 96条の改定は「手続き論」や「形式論」ではなく、憲法の本質の問題です。近代の立憲主義においては、憲法は主権者国民の人権を保障するために国家権力を縛るという考えに基づいています。時の権力者が都合よく改変することが難しくされており、世界の主要国でもこうした原則が貫かれています。
 自民党が昨年4月に発表した「改憲案」は極めて復古色が強い危険なものです。「平和的生存権」という構想を捨て、経済成長を通じて日本を成長させ、日本の国益ばかりが強調されています。9条は「戦争放棄」を「安全保障」に変え、戦力不保持・交戦権否認の第2項を削除し、「国防軍」の創設を加えました。
 また、基本的人権を「侵すことのできない永久の権利として信託されたもの」とした憲法97条を全面削除するというものです。
民商・全商連は憲法の平和的・民主的条項をもとに、中小業者の社会的・経済的地位の向上をめざしてきました。
 今こそ、憲法を暮らしの隅々に生かす運動を広げ、世界に誇る平和憲法を守ろうではありませんか。

全国商工新聞(2013年5月27日付)
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