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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第3065号4月1日付
 
私たちの主張
 

「主権回復の日」記念式典 改憲への地ならしは許さない

 1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約(サ条約)が発効しました。安倍内閣は、この4月28日に「主権回復・国際社会復帰を記念する」式典を挙行する閣議決定を行いました。
 その狙いは、「主権回復以前に制定された日本国憲法は占領軍に押し付けられたもの」との認識を国民の間に広げ、改憲への環境整備を進めることにあります。この日を「祝日」とする策動もその一環です。
 自民党は2011年、「苦難の占領を経て主権を回復したことを記念し、国の真の独立の意味に思いをいたす」ことを目的に、4月28日を祝日とする祝日法改定案を国会に提出しました。同時に憲法「改正」案の早急な取りまとめへと動き出したのです。
 アメリカとの単独講和であるサ条約によって、日本は対米従属を強いられました。沖縄、奄美群島、小笠原諸島が日本本土から切り離され、千島列島を放棄させられたのです。沖縄県民はこの日を「屈辱の日」と心に刻み、千島列島はいまだにロシアの支配下に置かれています。
 米軍の駐留継続を認めた同条約と同じ日に結ばれた日米安保条約によって、米軍基地の固定化が図られ、欠陥機・オスプレイ配備が押し付けられています。
 サ条約は全面講和を求める広範な世論を押し切って締結され、安保条約は国民に隠されたまま結ばれました。両条約が締結された51年当時、日本共産党機関紙「アカハタ」はGHQ(連合国軍総指令部)によって発刊を停止されており、デモも集会も禁止されていました。言論の自由が奪われる中で交わされたこれらの条約に国民の意思が反映されていないことは明らかです。
 二つの条約発効から61年。今なお、国民を苦しめ続ける根源となった日を記念する式典の開催など到底容認できません。祝日にするなど論外です。全商連は両条約調印の1カ月前に結成され、商工新聞は「平和的・民主的な日本建設に貢献する」決意を表明し、条約発効の前月に創刊されました。対米従属の呪縛を解き放ち、あらゆる改憲策動を打ち破ることこそ、民商・全商連の歴史的使命です。

全国商工新聞(2013年4月1日付)
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