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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第3059号2月18日付
 
私たちの主張
 

払いきれない国保料(税)=社会保障改悪許さなぬたたかいを

 国民の命を守るためにはなくてはならないはずの国民健康保険制度が加入者の健康と生活を脅かす事態を広げています。「高すぎて払いきれない」重い負担、生業と暮らしを壊すむごい徴収、医療を受ける権利さえ奪う制裁措置が各地で厳しさを増しています。
 「年間事業所得が300万円の夫婦、子ども4人世帯で49万円を超える」など、応能負担原則に反する国保料(税)は加入者の負担能力を超えています。
 にもかかわらず滞納者への制裁が強められ、病院窓口で全額自己負担となる「資格証明書」は124万世帯を超え、保険証の有効期間を短縮した「短期保険証」は29万世帯に達しています。治療や受診が必要な住民を病院から遠ざける制裁行政は即刻中止すべきです。
 さらに許せないのは、重い負担に耐えながら必死で分割納付している国保加入者の預金や仕事に必要な車両を容赦なく差し押さえる徴収行政が広がっていることです。全加入世帯の18・8%(388万超)の滞納世帯が徴収の嵐にさらされる事態を放置するわけにはいきません。
 各地の民商は、中小業者の営業実態を示し、差し押さえ解除や国保料(税)引き下げを実現しています。減免申請の不承認処分に異議を申し立て、口頭意見陳述を行って不承認を取り消させる成果も挙げています。
 戦前、「相扶共済」の仕組みとして創設された国保制度は、戦後、「社会保障及び国民健康の向上に寄与する」(国保法第1条)という社会保障制度へと発展してきました。国民の3割に上っていた無保険者を解消し、国民皆保険を実現する上で大きな役割を果たしてきたのです。そして今、国保には中小業者や農漁民、年金生活者や派遣労働者など、収入も階層もさまざまな3520万人が加入しています。
 貧困と格差が広がり、健康で文化的な生活が脅かされる今日、国保制度と徴収行政の改善が求められています。確定申告の取り組みとともに憲法25条が定める社会保障を「自助・自立」へと変質させ、国の責務を後退させる自民党・安倍内閣の策略を許さないたたかいに力を合わせましょう。

全国商工新聞(2013年2月18日付)
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