総選挙・都知事選 消費増税の中止へ明確な審判を
国民・中小業者の営業とくらしを痛めつけてきた悪政に終止符を打つ絶好の機会を迎えました。12月16日投票の総選挙と東京都知事選挙です。
この二つの政治戦には、日本の針路と国民・中小業者の未来がかかっています。それだけに、政党や候補者が何を実行し、どういう政治をめざすのかを見極めることが必要です。
政権公約を投げ捨てた民主党は、自民、公明と談合を重ね、消費税増税と社会保障の改悪を一体で進めてきました。震災復興を口実に、庶民増税で生み出した財源で、大企業への減税やF15戦闘機の操縦訓練など被災地の復興とまったくかけ離れた税金の浪費を続けています。
しかも、解散のどさくさに、民主、自民、公明、維新の会が年金の削減を強行しました。消費税増税を前提に、多額の赤字国債を自動的に発行できる公債特例法も成立させました。
税金の取り方、使い道を決めることが政治の役割なら、それを正すことが重要な争点の一つです。
維新の会に太陽の党が合流しましたが、増税と改憲をめざす古い自民党政治の寄せ集めが「第三極」にはなり得ません。
政党・候補者を選ぶ試金石は、「消費税をなくし、税制に応能負担を貫く」立場で行動してきたかどうかです。消費税増税や大企業優遇税制を推進してきた勢力が、にわかに消費増税中止を主張し始める中、一貫して消費税に反対し、大企業に応分の負担を求めてきた日本共産党の存在意義が浮き彫りになっています。
同じ物差しで東京都知事候補を見れば、「自治体として消費税増税に反対する」と主張するのは宇都宮けんじさんだけです。
中小業者が安心して生活し、営業するには、地域から景気を良くすることが重要です。それに逆行するTPP(環太平洋連携協定)参加、米軍基地の拡大強化とオスプレイ配備、これらの大本にある憲法への態度も問われています。
原発ゼロの実現など、争点は明確です。中小業者の要求が反映する国会をつくるために、旺盛な対話を繰り広げ、きっぱりと審判を下しましょう。
全国商工新聞(2012年11月26日付)
|