「基地なくせ」の声を現実に
沖縄が本土復帰して15日で40周年になります。
筆舌に尽くしがたい悲惨な沖縄戦を経て第2次世界大戦が終結して67年がたっているにもかかわらず、復帰後もいまなお居座る米軍基地のために、命と財産が脅かされる事態が続いています。
沖縄には日本にある米軍基地の75%が集中しており、県面積の11%、沖縄本島だけを見れば20%が米軍基地に占められ、経済発展を大きく阻害しています。住宅密集地にあり、ヘリコプター墜落事故も起こした、世界一危険と誰もが認める普天間基地(宜野湾市)の即時・無条件返還は、文字どおり待ったなしです。
沖縄の民商・県連は税金・経営・金融などで中小業者の切実な要求運動に取り組むとともに、「平和でこそ商売繁盛」と基地をなくし平和を守るたたかいに全力を挙げてきました。
新基地建設予定地とされる名護市辺野古での座り込みは1日で5574日となり、杭1本打たせていません。
県都・那覇市で他団体と一緒に毎週金曜日に行っている「核・トマホーク来るな」の昼デモはこの1日で1471回を数えました。
東村高江でのヘリパッド建設反対座り込みにも、毎週県内の民商が参加し、名護民商の伊佐真次さんが「工事車両の通行妨害」と地裁で不当判決を受けながらも、さらに支援と運動を広げるために奮闘しています。
県知事、県議、自治体首長も含めた島ぐるみの世論とたたかいの高揚で、辺野古の新基地案が完全に行き詰まっています。
しかし日米両政府が公表した在日米軍再編見直しの「共同発表」は、他の選択肢に含みを持たせながらも、「(基地建設は)辺野古が最善策」と再確認しました。
沖縄の事態は、平和に生きる権利をうたった日本国憲法に反して、日米安保条約で「基地の提供」「軍事協力」「経済協力」を義務付けていることによる矛盾そのものであり、日本国民すべてに課せられた大問題です。
安保条約廃棄の世論を高めるとともに、普天間基地撤去・新基地建設反対の運動をいっそう大きくしていきましょう。
全国商工新聞(2012年5月14日付)
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