核兵器廃絶と原発ゼロを求めて
1958年から毎年、取り組まれてきた原水爆禁止国民平和大行進が、今年も始まろうとしています。東京・夢の島を5月6日に出発するのを皮切りに、最北端の礼文島をはじめ、各地から広島、長崎へと向かいます。
平和大行進は「核兵器全面禁止」「被爆者援護と連帯」を一貫して掲げてきました。同時に、福島原発災害も踏まえ、放射線被害の根絶や原発ゼロ・再生可能エネルギーへの転換を求める世論とも連帯した取り組みになります。
いま、国際社会では、紆余曲折をしながらも、核兵器廃絶を求める運動が広がっています。
昨年12月の国連総会では、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議が加盟国の3分の2を超える130カ国の賛成で採択されました。また今年3月末に韓国・ソウルで開催された核安全保障サミットでは、最大の核保有国であるアメリカのオバマ大統領が核軍備削減の重要性を認めつつ、核抑止力に固執する姿勢を示したのに対し、潘基文国連事務総長が「核の脅威を除去する最良の道は核兵器の廃絶だ」と指摘しました。さらに2015年のNPT(核拡散防止条約)再検討会議に向け、今月30日からオーストリアの首都ウィーンで第1回準備会合が開催されます。日本原水協は、現地で「原爆と人間」写真展を開催するなどの取り組みを進めようとしています。
こうした中で迎える平和大行進は、唯一の被爆国である日本から、世論と運動を盛り上げていく上でも、例年以上に重要性を高めています。
今年の平和大行進は、若い世代に継承する取り組みも強めています。例えば、大行進の音楽で、ゆずの「Hey和」やET-KINGの「一番音頭」も、使用可となったことも、若者には魅力の一つでしょう。
民商・全商連は、東京と広島を結ぶメーンコースで全商連旗と全婦協旗、全青協旗をリレーします。この取り組みは、行進が通過する地域の民商が、連携して取り組んできた貴重なものです。「平和でこそ商売繁盛」の信条を生かし、青旗とともに平和大行進の成功に貢献しようではありませんか。
全国商工新聞(2012年4月16日付)
|