「基地ノー」の声に応えよう
野田佳彦首相はオバマ米大統領との会談で、普天間基地の「移設を進める」と約束し、昨年末の12月28日未明、辺野古新基地建設の前提となる環境影響評価書を沖縄県庁守衛室に運び込むという暴挙を行いました。評価書の提出は、新基地建設のための辺野古沿岸部の埋め立て申請につながる重大な動きです。
普天間基地の閉鎖・撤去を願う沖縄県民の総意を無視した動きに、名護市議会は抗議決議を可決。評価書が垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの影響を記載し、基準を超える低周波による健康被害が生じるという評価結果にも関わらず「環境保全上、特段の支障は生じない」と結論づけていることに対し、「野田政権の対米従属を浮き彫りにしており、断じて許せるものではない」と厳しく批判しています。
この環境評価を前提として新基地建設計画を推進することは、辺野古の海に新基地建設の杭1本打たせないたたかいを続けてきた県民の怒りを増大させるものです。
沖縄県は在日米軍基地面積の約74%が集中し、普天間基地や嘉手納基地など33の米軍専用施設が置かれています。世界を軍事力で支配しようとするアメリカは、異常なまでに基地を押し付けてきました。日本の主権を侵害し続け、本土復帰40年を経ても普天間基地問題を解決できない元凶は日米安保条約です。そして、「沖縄に米軍基地はいらない」の意思は県民の総意です。
普天間基地を抱える宜野湾市の市長選挙が2月12日投票で行われます。県内基地移設反対、基地撤去を貫いている宜野湾前市長の伊波洋一氏と、旧日本軍が沖縄住民に「集団自決」を強要した事実を否定し、辺野古移設反対を言わない候補とのたたかいです。
オール沖縄の声になっている「県内移設反対、基地閉鎖・返還」を求める宜野湾市政を守ることは県民の世論をさらにゆるぎないものとします。日本の進路と今後の政治の行方に大きな影響を及ぼす選挙戦に「国内のどこにも米軍基地は居座らせない」という切実な願いを全国から集め、伊波洋一市長誕生のため奮闘しましょう。
全国商工新聞(2012年1月30日付)
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