消費税増税阻止へ怒り総結集を
通常国会が24日から始まります。民主党・野田政権は、大企業の税と社会保障負担を減らすために、内閣改造をしてまで国民に社会保障削減と消費税増税を押し付ける法案を提出しようと画策しています。
消費税増税案は、2014年4月に8%、15年10月に10%へと税率を引き上げるもので、年間13兆円もの国民負担増になります。
全国の中小業者から一斉に「これでは商売つぶされる」と怒りの声が上がっています。大企業の横暴と不景気の中で、消費税を価格に転嫁できず、身銭を切って負担し続けてきた中小業者の切実な声です。
これだけの負担増は、大震災から立ち上がろうとしている被災地をはじめ、日本経済全体を不況のどん底に突き落とし、結果的には国の税収も落ち込ませるものです。消費税増税が不況の原因になることは、1997年の5%への引き上げで実証されたことです。最新の世論調査(朝日)でも賛成34%に対し、過半数(57%)が反対しています。
国民世論と明確な弊害を承知の上で、野田内閣が庶民増税にこだわり「暴走」するのは、財界に忠誠を誓い、大企業の身勝手な要求を最優先させて公約を破り、財務官僚の言いなりになっているからです。
議員定数削減や公務員総人件費削減などを増税の「条件」のようにし、マスコミがそれを後押ししていることも許せません。定数削減は民意の反映を弱め、より財界言いなり政治を促進させることになります。「身を切る改革」を唱えるなら、政党助成金320億円を廃止することこそ道理があります。
今、国民に必要なことは、地域からの景気回復と社会保障の充実です。財源は軍事費など無駄の削減と大企業・大資産家への適正課税で賄えます。
消費税増税に反対する宣伝・署名行動が各地で取り組まれ、大きな反響と共感が広がっています。この世論を広げ国会に突き付けることが大切です。
国会開会直後の1月26日に開かれる全国中小業者決起大会がその突破口です。怒りを総結集し、国政を動かす構えで成功させようではありませんか。
全国商工新聞(2012年1月23日付)
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