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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第2976号 5月30日付
 
私たちの主張
 

県民の意志受けとめ撤去すべき

 政府は米軍普天間基地撤去を求める沖縄県民の声を踏みにじって、あくまで名護市辺野古への新基地建設を強行しようとしています。また東村高江では米軍ヘリパッド(離着陸帯)の建設工事を7月にも再開しようとしています。菅首相は、6月下旬に日米安全保障協議委員会(外務と軍事の閣僚協議、2プラス2)を、7月には日米首脳会談を開き、新基地建設計画を進めていく構えです。
 日本の国土面積のわずか0・6%の沖縄県に在日米軍基地面積の75%が集中し、基地の被害に苦しんでいる県民が、新たな基地の押し付けに反対するのは当然です。北沢防衛相が沖縄県を訪れ「騒音対策」を打診して協力を要請したのに対して、かつては「移設」に理解を示していた仲井真知事も、昨年11月の知事選で示された県民の意思を背景に「元のさやには戻れない」と拒否しています。
 最近、米上院軍事委員会の有力議員が「辺野古移設は困難」として、普天間基地の嘉手納基地への統合を提言したのは、沖縄県民の強い意思とたたかいの反映であるとともに、あくまで県内に設置を続けて基地撤去の世論をかわそうという狙いです。世界各国への軍事介入態勢を強める新基地計画は、周辺住民の営業と生活をいっそう脅かすものです。さらに、辺野古新基地でも高江のヘリパッドでも貴重な自然環境と野生生物の生存をも危うくしています。東日本大震災に対する米軍の被災者支援は人道的な見地から評価されても、新基地計画を押し付ける理由にはなりません。
 沖縄の中小業者は、憲法違反の日米軍事同盟による被害を集中的に受けているなかでも、営業と生活を守る運動や基地をなくし平和な日本をつくる運動の先頭に立っています。
 いま必要なのは、思いやり予算や米軍移転経費の負担など軍事費を削って東日本大震災の救援・復興に充てることであり、新基地建設を強行するのでなく、東アジアに平和をもたらす共同の枠組みづくりへ外交力を発揮することです。
 平和的生存権を実現する運動は震災復興、諸要求実現の運動と切り離せないものです。沖縄新基地計画を許さないため、いっそう大きな世論をつくっていきましょう。

全国商工新聞(2011年5月30日付)
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