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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第2959号 1月24日付
 
私たちの主張
 

急いで通則法改悪反対の署名を

 政府は、消費税増税を含む税制の抜本「改正」と納税環境整備の名の下に、納税者の権利を侵害する規定を盛り込んだ法案を今国会で成立させる構えです。重大なことは、申告納税制度をはじめ、すべての税法に通じる事項を定めた国税通則法の改悪が提起されていることです。
 その第1は、小規模業者にも記帳を義務づけ、記帳が認められない業者には理由も示さず税金を押し付けることができるようにしようとしていることです。そもそも記帳は、自分の商売を守り発展させるため自主的に行うものです。それを強制することは、肝心の商売を圧迫する負担の押し付けであり、憲法理念にも反しています。
 第2に、税務調査期間の拡大です。個人業者への課税処分の期間を3年から5年に延長するのです。今でも税務署は、本当は3年間しかさかのぼれないのに、わずかな記帳ミスなどにつけこんで、「悪質だ」と脅し、脱税犯と同じ7年分の税務調査を強行しています。こうした横暴な調査の合法化は許せません。
 第3に、無申告者への新たな罰則の導入です。現在でも、税務調査の5年間遡及や、無申告加算税の賦課といった行政罰が実施されています。これに加えて、申告書未提出の人には「5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金」を科すというのです。「故意に申告しなかった」との判断を含め、罰則の適用も税務署員の思いのままになりかねません。
 このほかにも、事前通知なしの税務調査の拡大、修正申告強要の合法化、いったん終わった調査のやり直しなど、納税者の権利を切り縮め、税務調査をより強権化する規定が盛り込まれています。
 さらに、納税者番号制や消費税のインボイス導入など、民主党政権がやろうとしていることは、国民の誠実性を否定する権力による国民監視にほかなりません。その狙いは、消費税増税に備えた「徴税環境整備」です。この危険な狙いを多くの国民に一刻も早く知らせることが求められています。
 全商連の「納税者の権利憲章」(第2次案)を力に、国税通則法改悪に反対する国会請願署名を一気に強め、1・28全国中小業者決起大会に結集し、全国会議員に迫ろうではありませんか。

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