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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第2933号 7月5日付
 
私たちの主張
 

参院選で中小業者重視の政治を


 民主党政権が6月18日、中小企業憲章を閣議決定したのに対し、全商連は同日、「談話」を発表しました。
 憲章の前文では中小企業を「経済を牽引する力」「社会の主役」と位置づけ、「中小企業が光り輝き、もって、安定的で活力ある経済と豊かな国民生活が実現されるよう、ここに中小企業憲章を定める」と宣言しています。
 また、基本理念では「小規模企業の多くは家族経営形態を採り、地域社会の安定をもたらす」と述べ、「基本原則」の第1では「経営資源の確保が特に困難であることの多い小規模企業に配意する」ことが盛り込まれました。これには全商連からの意見も反映されています。
 政策を実施するに当たっては、「中小企業の声を聴き、どんな問題も中小企業の立場で考え、政策評価につなげる」としています。
 今後、政府はこの憲章を踏まえた政策の具体化が求められることになり、憲章は私たちの運動の貴重な足がかりとなります。
 しかし、この憲章とはあい入れない重大な逆流も生まれていることに警戒と反撃が必要です。
 憲章の閣議決定前日に発表された民主党の参院選マニフェストからは中小企業政策が消えました。憲章と同時に閣議決定された「新成長戦略」は経団連の提言をそのまま取り入れ、菅首相は財界に「成長するのはあなた方だ」と述べています。そして、消費税率10%への増税と法人税減税をセットで打ち出し、超党派での議論を呼びかけました。22日には「財政運営戦略」を閣議決定するなど、あらゆる角度から消費税増税への布石を打ってきています。
 10%への消費税増税は、4人家族で平均16・5万円の負担増をもたらします。景気は冷え込み、中小業者の経営も国民生活も破壊されます。また、不公正な取引をさらに助長し、中小業者の必死の経営努力が抹殺されます。
 こうした逆流を許さず、この憲章を閣議決定だけでなく国会決議としてさらに充実させること、憲章の理念・原則を踏まえた中小企業基本法の見直し・改定、各地での振興条例の制定などが重要です。そのためにも、直面する参議院選挙で、消費税増税で法人税を減税しようとする勢力に怒りの審判を下し、中小業者が重視される政治の実現をめざしましょう。

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