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核兵器廃絶へ国際署名の推進を
広島、長崎に原爆が投下されてから、64年。いま、核兵器廃絶に向け世界の流れが大きく変化しています。この流れを奔流にするためにも、いまこそ核兵器廃絶運動の飛躍が求められています。
今年4月、オバマ米大統領は、米国には核兵器を使った唯一の国として行動する「道義的責任」があると述べ、「核兵器のない世界の平和と安全を追求する」と宣言しました。また、英国でも閣僚が「核兵器のない世界」を呼びかけ、NATOに加わる他の多くの国々でも核兵器廃絶や外国の持ち込んだ核兵器の撤去などを求める声が広がっています。
「人類と核兵器は共存できない」という被爆者の声や「核兵器なくせ」の被爆国日本の運動が、世界諸国民の声となり運動となって、国際政治を動かしています。
核兵器のない世界の実現のためには、「核抑止力」論をはじめ、核兵器を安全保障の手段と見なす誤りを正さなくてはなりません。
また、核兵器の保有や大国の「核の傘」への依存は、緊張と核拡散を助長する役割しか果たしません。とりわけ、唯一の被爆国でありながら、米国の「核の傘」に依存し続ける日本政府の態度は重大な障害となっています。
核兵器のない平和で安全な世界をつくる上で、10年5月に開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議を、核兵器全面禁止・廃絶条約の締結に向け、具体的な一歩を踏み出すための歴史的転換点にしなければなりません。
そのためには、核兵器廃絶へ世界を動かす草の根の運動の強化が重要です。その柱は、原水爆禁止09年世界大会が呼びかけた1200万目標の「核兵器のない世界を」国際署名の推進です。
原水爆禁止運動は、1954年3月1日、米国が太平洋・ビキニ環礁でおこなった水爆実験の被害に抗議する運動として始まりました。水揚げされたマグロから放射能が検出され、鮮魚店やすし店など中小業者に甚大な被害が広がりました。民商・全商連は、中小業者の被害補償と合わせ、水爆実験反対の集会や署名運動に取り組み、原水爆禁止世界大会の開催へと発展しました。
こうした運動の歴史にも学び、国際署名を地域の隅々にまで広げるなど、中小業者を先頭にした草の根の運動と地球規模の連帯で、核兵器のない世界への扉を開こうではありませんか。
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