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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第2830号 5月19日付
私たちの主張
 
  憲法を力に生活と経営守ろう  
   
   日本国憲法がうたう主権在民、平和と民族自決、国民の生存権など優れた原則を守り、生かしていこうという運動が各地で繰り広げられています。
  施行61周年となった3日の憲法集会とパレード、4日からの世界9条会議、6日出発の国民平和大行進など、いずれも憲法の持つ意義と大きな役割に確信を深め、とりわけ9条が世界にとっても宝であることを確認する行動となりました。平和行進は核兵器の廃絶とともに「9条の輝く日本」を訴え、8月の原水爆禁止世界大会まで日本国中を進んでいきます。2日には、イラクで航空自衛隊が多国籍軍の「兵員輸送」を行っていることについて武力行使を禁じたイラク特措法に反し、かつ憲法9条1項に違反するとした画期的な名古屋高裁判決が確定しました。憲法改正を推進してきた「読売」の世論調査でも「憲法を改正しないほうがよい」が「改正するほうがよい」を15年ぶりに上回るなど、憲法の意義が注目され、大きな支持が広がっている状況にあります。
  中小業者の経営と生活にとっても憲法をあらゆる面で生かしていくことが今、切実に求められています。
  4月から強行実施された「後期高齢者医療制度」は、わずかな年金しか受給していない高齢者からも問答無用で保険料を天引きし、憲法25条の「生存権」を脅かしています。また75歳という年齢で線引きし、医療内容に差別をつけることは14条の「法の下の平等」にも反します。混乱と怒りが広がるこの制度は廃止しかありません。
  長引く消費低迷により中小業者の経営が圧迫され、税金・社会保障負担を払いきれない実態が広がっています。国税・地方税を問わず強められている強権的な差し押さえなどに対して、25条の「生存権」などを主張し、差し押さえを解除させる成果を上げています。政府交渉でも「生存権的財産は差し押さえるべきでない」と確約させるなど、憲法を掲げた運動が力を発揮しています。
  自公政権が推し進めてきた「構造改革」と「戦争する国づくり」は昨年の参院選での敗北と安倍前首相の退陣で破たんしました。しかし、福田首相はなおも憲法審査会を始動させての改憲を狙い、実質的な改憲に等しい海外派兵恒久法づくりも企てています。
  平和的に生きる権利と営業と生活を発展させる権利を保障した憲法を力に運動をいっそう発展させるとともに、国民共同を強めて改憲を阻止するために全力を挙げましょう。
 
     
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