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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第2820号 3月3日付
私たちの主張
 
  凶悪犯罪根絶へ米軍基地なくせ  
   
     沖縄でまた米軍人が女生徒に暴行するという痛ましい事件が起こりました。許しがたい性犯罪に憤るとともに、犯人および米軍に強く抗議するものです。
  事件は、沖縄市内の路上で友人と一緒にいた中学3年生の女子生徒に、容疑者が「家まで送ってあげる」と声をかけ、オートバイで沖縄本島中部の自宅へ連れて行ったもので、少女は途中で逃げ出しましたが車で後を追い、裏通りに止めた車の中で少女に乱暴をしたといいます。
  思い出されるのは1995年に起きた米海兵隊員3人による少女暴行事件です。この事件の後、米軍は「二度と犯罪を繰り返さない」と約束し、綱紀粛正や軍人教育に取り組むと釈明しましたが、同様の事件は後を絶ちません。
  最近でも神奈川県横須賀市で女性強盗殺人事件(06年1月)、長崎県佐世保市で女性殺人未遂事件(同年10月)、広島市で岩国基地所属隊員による女性暴行事件(07年10月)が繰り返し発生。警察庁調べでは90年から06年までの17年間で、米軍基地のある都県の米兵犯罪数は1744件、うち凶悪犯罪は116件にも上っています。
  日本政府は今回の事件でも、在日米大使館に対して遺憾の意を伝え、綱紀粛正、再発防止を申し入れました。しかし、政府として基地外居住の米兵数を把握しておらず、「綱紀粛正は第一義的には米国が考えること」(高村正彦外相)と、基地撤去を求める考えも、再発防止策も検討していないことが明らかとなりました。
  見過ごすことができないのは、事件の後も、海兵隊員による住居侵入や道交法違反の逮捕が相次いでいることです。米軍の「綱紀粛正」がなんの効果もなかったことを示しています。そもそも日本に米軍が居座っていることが問題です。1951年に調印した旧日米安全保障条約により、日本が基地を提供し、米国が軍隊を配置するという軍事同盟を57年間にもわたって続けてきたのです。
  現在、面積では日本の0・6%に過ぎない沖縄に、米軍施設の75%が集中するという異常な負担を押し付けています。しかも、キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への新基地建設など、米軍再編強化をさらに進めようとしています。
  米軍に基地を提供し、米軍駐留を認める限り、凶悪犯罪はなくならないのは明らかです。日本政府は、米軍再編など基地恒久化政策をやめ、県民の悲願である基地の撤去・縮小に向かうべきです。
 
       
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