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  トップページ > 方針・決議のページ > 主張 > 全国商工新聞 第2808号 11月26日付
私たちの主張
 
被災者の願い実った支援法改正
 「たたかえば間違った政治は変えられる」‐‐。9日、衆参両院で、全会一致で改正被災者生活再建支援法(改正支援法)が、可決・成立しました。被災者の悲願だった住宅本体の再建支援を可能にし、年齢・年収制限を撤廃するものです。
  政府は、阪神・淡路大震災以来「個人資産への公的資金の投入はできない」と、支援金を住宅の建設や補修に使うことを、冷たく拒絶し続けてきました。12年にわたる粘り強い運動と、その後に起こった全国各地の自然災害被災者などとの連帯が、国民世論の盛り上がりを生み、大きな壁を打ち破る画期的な成果となりました。
  石川・能登半島地震、新潟・中越沖地震被災者の切実な声と運動を反映し、07年度に起きたこれら二つの震災と、台風11号、12号の災害に、さかのぼって適用することも盛り込まれました。
  地域再生の要となる中小業者への独自支援を強力に求めるなかで内閣府は、店舗兼用住宅については、現行法でも支援可能であることを認めました。改正支援法では、積み上げ方式や使途制限の撤廃で、支援内容が改善されます。
  今回の改正について、政府は当初、来年の通常国会に法案を提出する予定でした。参院選挙での国民の審判が、民主党の改正案提出と、これを受けて与党案が提出される状況を生みました。その後、自民、公明、民主の3党共同により、修正案の提出・成立にいたりましたが、法案一本化の動きを促したのも、被災地の運動と国民世論の力でした。
  一方、改正支援法は、支援金の限度額が300万円と低いこと、半壊世帯は支援されないなど、課題も残されました。新潟県商工団体連合会の政府交渉では、被害認定の評価基準や現地での運用に、問題があることも明らかになりました。阪神・淡路大地震の被災者は、改正支援法を歓迎しつつ、いまなお「生活再建途上でもがき、苦しみが続いている」と特例措置を求めています。
  民商・全商連は、これら被災者・被災地と引き続き連帯し、支援対策の範囲を一部損壊や半壊以上とすることや、支給限度額の引き上げ、被害認定のあり方の見直し、対象以前の被災者の救済など、制度の改善を求めています。
  改正支援法の付帯決議には、4年後をめどに支援限度額を見直すなどが盛り込まれています。安全で安心して暮らし続けられる制度実現を求めて、引き続き運動を発展させようではありませんか。

 
 
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