消費税10%増税 インボイスを実演=広島民商青年部
複数税率・インボイスを学んだ広島民商青年部のビジネスプラスワンセミナー
広島民商青年部は2月9日、第10回ビジネスプラスワンセミナーを開催し、会員・事務局員合わせて14人が参加しました。今回のテーマは「インボイス制度(適格請求書等保存方式)と軽減税率(複数税率)とは」。ディスカッション形式で理解を深めました。
「自分も影響ある」 反対署名広げよう
来年10月に予定されている消費税10%への引き上げと同時に導入が計画されている軽減税率とは、食品や週2回以上発行される新聞などは8%に据え置くという制度。「聞いたことはあるけど、実際にどんな影響があるのか分からない」「なぜインボイス制度が導入されると、免税業者は取引から排除されるのか」など疑問が出されました。
意見を受けて、事務局員が「8%と10%の区分経理が必要になり、複数税率に対応するレジを設置したりと設備費用が掛かる場合もある」と説明。2023年10月に導入が予定されているインボイス制度については、「消費税の課税業者に登録番号が付与されるが、番号のない免税業者(課税売上1000万円以下)は、インボイス(適格請求書等)を発行できないため、取引から排除される懸念がある。課税事業者になり消費税を納めざるを得なくなるかもしれない」と話しました。
また、梅本智宏部長=宝石卸=と中川雄介事務局員が、喫茶店を事例にロールプレイングを行い、「現在」「消費税増税後」「インボイス導入後」のそれぞれの取引場面を実演。参加者は「自分にも関係あることだと分かった」「中止させるためには一人ひとりが制度の内容と意味を理解し、反対運動を盛り上げることが重要」と話していました。
セミナー終了後の懇親会でも「しっかり署名も集めて反対しよう」と意見が出され、理解を深めるため、インボイス学習会の第2弾も企画中です。
インボイス導入後の喫茶店のレジをロールプレイングしてみると…
客 コーヒーがおいしかったので、豆も買って帰ります。
店 豆を挽くミルもいいものがありますよ。
客 では、それもお願いします。
店 400円のコーヒーと、3000円のミルは10%で、600円の持ち帰りの豆は8%。レシートには事業者登録番号や税率ごとの金額記載などが必要だから、手書きじゃ対応できないな。しかも登録番号をとるには、課税業者にならないといけないのか。そうなると消費税はいくらになるのかな…。
全国商工新聞(2018年3月19日付) |