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経済情勢学んで自信に 経営学習&交流会を開催=大青協
経済や商売を学び、語り合った大青協の「経営学習&交流会」
大商連青年部協議会(大青協)は7月23日、「経営学習&交流会」を開催し、55人が参加しました。三重大学の森原康仁准教授を講師に「中小企業をとりまく経済情勢と展望」をテーマに学習。後半は3人の若手事業者による商売報告で交流しました。
スタッフが働きやすく
鶴町昭二郎さん
森原さんは大企業が空前の利益を上げる一方で、中小業者にはまったく恩恵のないアベノミクスの誤りを説明。「大企業との格差拡大が経済成長を押し下げている。中小業者や働く人のための政策を実現することが必要」と語りました。また、生産者と地域の製粉・加工業者、パン店、パスタ店が連携し、「十勝小麦」をブランド化した例を紹介し、「異業種でネットワークをつくることで、商品や製品に当初は予想していなかった付加価値が生まれる」と説明。民商や青年部で集まることの可能性に期待を述べました。
3人の業者青年が発言。鍼灸院をしている堺北民商の鶴町昭二郎さんは、整骨院やデイサービスなど五つの施設を開設。スタッフとのコミュニケーションや人材育成などの経験を語り、「最初は技術より人柄を重視している」「個別にミーティングして働きやすい労働環境を心がけている」と報告しました。
職人と信頼関係結び
谷口直信さん
厳しい修業を経て大工として独立した寝屋川民商の谷口直信さんは、23歳から職人をまとめるようになった経験から、ベテラン職人との信頼関係づくりに関して発言。元請けとの関係について「単価や納期など無理なことを引き受けると足元を見られることになる。きっちり主張すべきことは主張している」と語りました。
品質重視し価格競争しない
布川理久さん
昨年10月に精肉店を開業した布川理久さんは、品質にこだわった肉を販売。「自分の商売の価値とは」を考え、価格競争をしないことを信念に据えています。「地域になくてはならない商売をめざしたい」と話しました。
参加者は、同年代の仲間の頑張りに共感。今年5月に東大阪東部民商に入会し、中村能幸会長に誘われて参加した桜川零さん=防水工事=は「経済の仕組みや流れが分かれば自分の自信になる。いろんな集まりに参加して、多くの商売の経験を聞きたい」と期待を込めていました。
全国商工新聞(2017年9月4日付) |