廃止に向け力合わせ 所得税法第56条学習会=奈良県青年協・県婦人協
奈良県連青年部協議会(県青協)と同県連婦人部協議会(県婦協)は先ごろ、所得税法第56条(56条)学習会を共催し、24人が参加しました。
講師を務めた県婦協の副会長は「多くの先進国では家族従業員の給与を認めているのに、日本は配偶者で86万円、その他親族で50万円までしか認められていない」と指摘し、「56条は人権すらも否定する差別的なものである」と強調しました。
橿原民商青年部のKさん=飲食=は「両親と自分の3人で仕事をしているが、50万円の控除しか認められないため貯金もできないし、家族を養っていけるか不安で結婚を決断できなかった」と訴えました。
参加した市会議員は「議会に56条廃止についての議題を提出したが否決された。他の議員からは“青色申告にすればいいのではないか”と言われる。議員ももっと56条を勉強しなければ」と感想を語りました。
この学習会は全青協第39回総会で「婦人部と青年部が力を合わせて56条を廃止に追い込もう」との全婦協役員のあいさつを受け、開催されたもの。引き続き、自治体での意見書の採択など56条廃止を求める運動を強めていくことを確認し合いました。
全国商工新聞(2015年6月1日付) |