福島県を訪問し決意 原発事故の責任追求を=兵庫
兵庫県連青年部協議会(県青協)は6月21日、福島県内の被災地を代表6人で訪問しました。
宣伝カーで前日夜10時に出発し、11時間かけて現地へ向かいました。相双民主商工会(民商)の紺野重秋会長と合流し、福島原発から20キロ圏内にある会長の自宅を訪問。生業原発訴訟について、東京電力が営業補償の賠償金を削る事例が相次いでいる話などを聞きました。
また、地元で農業を営むKさんに話を聞きました。「自分たちでお金を集め1500万円〜3000万円する放射能測定器を購入し、農作物を検査しています。その結果ほとんど放射能は検出されていません」とのこと。安心安全な野菜作りに努力を続けるKさんは「県外から応援してくれる消費者の人たちには助けられていますが、反面、福島県内で子どもを抱える世帯ではなかなか地元の農作物が消費されていないのが現状です」と、放射能による苦しみを訴えました。参加者は視察した浪江町など福島原発の20キロ圏内の状況は震災後となんら変わっていないことに驚き胸を痛めました。
県青協会長=歯科技工士=は「復興させたくても人が入れない地域があったり、県民同士が疑心暗鬼になるような状況が原発事故の後遺症として生まれている。阪神大震災の時と違うのは、放射能の影響で県民が分断され一体となりづらいところでは」と感想を語りました。参加者たちは、原発事故の責任は国と東電にあることを追及し、福島県民を先頭に国民が一体となれる運動を全国各地で取り組むべきと決意を新たにしました。
全国商工新聞(2014年7月28日付) |