地域支える役割発揮へ・中小業者と交渉=全青協
全商連青年部協議会(全青協)は16日、三役、幹事ら11人が参加し、中小企業庁交渉を行いました。消費税増税後の業者青年の実態を伝え、経営基盤の安定につながる施策の拡充を要望。庁側は、より小さな企業への対応に力を入れていく前向きな姿勢を示しました。
要望は、「消費税10%への増税中止」「『小規模企業振興基本法』にのっとり、家族経営への支援策を強めること」など6項目。
消費税の転嫁問題について庁側は「転嫁Gメンを配置し、監視している。アンケート調査では81%が『全部転嫁できている』」と回答しました。
参加者は「兵庫県中小商工業研究所の調査では全部転嫁できているのは34%のみ」「公的機関からの仕事が消費税込の価格になっており税額分が上乗せできない」と実態を告発。「小規模業者ほど転嫁が難しい実態は認識している。転嫁できないという声に目が行き届くようにしたい。公的機関の対応は問題。総務省を通じて指導を強める」と応じました。
また、「開業支援を強めるためにも、業者青年への実態調査を行ってほしい」と要望すると、担当者は全青協が2011年に行った「全国業者青年実態調査」に言及。「業者青年は休めないなど厳しい環境のなか、頑張っている実態を拝見した。今までは開業支援というとベンチャーに比重が置かれていたかもしれない。地域を支える業者にも使える施策を」と発言するなど、業者青年の社会的意義についても認識を示しました。
参加者は「小さい企業に対する前向きな意見が聞けてうれしかった」「部会でも業者青年の実態を出し合い、今後も声を届けるようにしたい」と話していました。
全国商工新聞(2014年6月30日付) |