増勢を確信に強大な青年部を=全青協第38回定期総会
全商連青年部協議会(全青協)は11月17日、東京都内で第38回定期総会を開催しました。総会の成功をめざす拡大特別月間で399人の仲間を加え、4年ぶりに増勢で迎えた今総会。「日本経済の未来を担う業者青年が強大な組織をつくり、大志ある運動を進めよう」とする総会決議案、決算予算案などを満場一致で採択し、運動の先頭に立つ新役員を選出しました。
1年間の活動を振り返り、活動方針を決定した全青協第38回定期総会
総会には全国の民商青年部から代議員、評議員など176人が集まり、全体討論を通じ経験を交流しました。参加者は「地元に帰ってすぐに実践していきたい」「将来の民商運動を考えると青年部の役員づくりは必須」など多彩な活動に刺激を受けていました。
議長が主催者あいさつ。「すべての民商に青年部をつくろうと組織建設に取り組んできた。増勢で総会を迎えられたことを確信に民商・全商連とともに持続的な拡大を進めよう。市民と要求をかみ合わせ、消費税増税や秘密保護法などに反対する世論を広げ、業者青年が活躍できる地域社会の実現をめざそう」と呼びかけました。
全国商工団体連合会(全商連)の太田義郎副会長は「民商は70年近く前から、『自分を変えて、人を変えて、世の中を変えていく運動』を進めてきた。業者だけでなく広範な市民とも団結し組織を大きくしてこそ一人ひとりの要求が実現できる。未来は業者青年の運動にかかっている。全商連もみなさんとともにたたかっていく」と激励。全商連婦人部協議会(全婦協)の井賀久恵副会長も連帯のあいさつをしました。
幹事会を代表して、事務局長が総会決議案を提案、副議長・会計が決算報告・予算案を提案、会計監査が会計監査報告を読み上げました。
全体討論(別項)で総会決議案を深め、事務局長がまとめ報告。「青年部としての独自の追求や日常的な組織建設に加え、民商全体での団結が増勢につながった。楽しく学んで商売を伸ばせる運動を推進し、民商と連動して部員、読者、民商会員を増やそう。業者青年が持てる力を存分に発揮できる社会をつくるため、今日の総会を新たな前進の出発点にしよう」と強調しました。総会決議案、まとめ報告を満場一致で採択。また「特定秘密保護法案の廃案を求める」特別決議案を読み上げて提案し、拍手で確認しました。
拡大目標を達成した組織を表彰し、新役員を選出し拍手で承認しました。
新役員を代表して議長があいさつ。「今期の目標は全国業者青年交流会を成功させることと、1万5000人の青年部を実現すること」と決意を語り「業者青年を取り巻く環境は厳しいが、地域で商売を続けていくことこそ社会貢献。全青協結成三つの意義を大切に民商・全商連運動を盛り上げていこう」と呼びかけました。
総会には来賓として日本共産党の佐々木憲昭衆議院議員があいさつ。全商連から小林淳子、中山眞両常任理事が出席しました。
12人が全体討論で多彩な活動報告
集まって語り合って商売通じて地域貢献
討論では12人が発言。工夫を凝らした多彩な活動を元気に語り、総会方針を深めました。
税金の基礎学習
愛媛・今治民商青年部は、県内4民商で行った税務調査対策学習会について発言。「県連、県青協からも支援を受け、役員から体験談を話してもらった。商売を始めたばかりの部員にも分かりやすいよう基本的なことから学習した」と話しました。
婚活や祭り盛況
岩手・胆江民商青年部は、婚活パーティーや青年部主催の祭りなど地域を盛り上げる多彩な活動を報告。「失敗しても楽しくやろう、とみんなで挑戦できた」と生きいきと話し、会場が笑い声に包まれました。
手軽に活動紹介
大分・豊肥民商青年部は、商工新聞の青年部の記事を切り張りし作った横断幕を紹介。「費用も安く誰でも簡単に作れ、多彩な活動と青年部の魅力を伝えられる」と説明し、全国での作成と活用を呼びかけました。また、部員が先生、生徒となり商売や業界の動きを討論する事業計画学習会について「商売を見直し、実利実益を生み出している」と強調しました。
部員拡大に弾み
新潟・十日町民商青年部は、全青協総会に向けて行った県青協交流会で部員拡大に弾みをつけ、3民商青年部で表彰基準を突破したことを報告。「十日町民商青年部でも『青年部を再建して全青協総会に参加したい』と民商役員にも訴え協力を得て、先日4人の部員で再建できた」と話し拍手に包まれました。
被災地支援続け
兵庫・西宮民商青年部は、被災地支援で福島県浪江町に桜の苗木を届けた経験を話し、「桜の成長を見に行き、継続的に足を運び支援したい。自分たちもさまざまな経験ができる」と力を込めました。
増税中止へ署名
東青協(東京)は全国青年大集会で消費税署名を集めたことを紹介しながら、消費税反対運動を広げることを提起。「秘密保護法など戦争する国づくりが進められている。消費税の問題をよく知っているのは業者青年。消費税が戦費調達の手段になってきた歴史などを伝えるためにも署名を広げよう」と訴えました。
訪問対話旺盛に
福島・郡山民商青年部は原発事故後、復興が進んでいない福島の現状に触れ、部員の商売や消費税増税の影響をつかもうと県青協で独自に実態調査アンケートを作り、訪問対話を進めていることを報告しました。
異業種で交流会
北海道青協は異業種交流会について紹介。「『初心を忘れて売り上げを追った結果、価格競争に負けてしまった』などの失敗談・苦労話を披露しあい、参加者から『商売を始めたときの原点に戻れた』と好評。交流会をきっかけに仲間づくりも進んだ」と話しました。
業者の役割発信
京都・西京民商青年部は7年ぶりに青年部主催で行った商工交流会「わっとShow魂」について報告。組織づくりや商売のアピール法を学ぶプレ企画に取り組むなど、成功に向け準備してきた経験を語り、「引き続き業者青年が小企業・家族経営の社会的役割を発信していく」と決意を述べました。
次世代対策進め
長野・佐久民商青年部は昨年から継続して次世代対策会議に取り組み、すべての民商に青年部ができたことを発表。県青協主催の経営セミナーをとおして「県青協全体で5人の入会、14人の入部があった」と話し「拡大は青年部、民商、事務局が共通認識を持ち活動できるかが重要」と語りました。
平和で商売繁盛
沖縄・名護民商青年部は秘密保護法について「作っているものを基地に納品していると言っただけで罰せられるかもしれない」と警告。「基地は国外撤去が沖縄県民の願い。平和でこそ商売繁盛。若い世代が時代を引っ張り、子どもたちの未来のために行動しよう」と呼びかけました。
選挙情勢を対話
大阪・寝屋川民商は経営交流会やレクリエーションに加え、消費税増税中止の立場に立つ参議院選候補者と懇談したことを紹介。「消費税の転嫁問題や単価たたきなど下請けの実態を話し、候補者も真剣に聞いてくれた」と実感を込め、業者青年の思いを国会に届けたいと地域での対話や選挙の訴えなどにも取り組んだ経験を話しました。
全国商工新聞(2013年12月2日付) |