第19回商工交流会(神戸) 第7分科会・第10分科会
【第7分科会】産学連携で切り拓く新分野 自然エネへの挑戦など
東京都産業技術高専名誉教授 吉田喜一
産学連携は新分野・新製品の開発はもちろん、自然エネルギーを活用した開発への挑戦も次々と取り組まれています。この分科会では連携でチャンスをつかみ取った経験や新分野開発のポイントなどを議論します。また、消費者ニーズから求められる新製品開発の挑戦・経験を実例をもとに交流します。
自然エネルギーの分野では、埼玉の菊池大輔さん(建築設計)らが小水力発電用の試作機開発について、東京・蒲田の佐々木忠義さん(精密加工)からは、町工場の技を結集した小型風力発電開発プロジェクトの取り組みを発言してもらいます。
新製品の開発について、東大阪の松永大さんがナノ・マイクロバブル(配管の洗浄、水の浄化、生物活性化等に使われる大変細かい泡)発生ノズルの開発、山形・鶴岡の菅原健一さんが下請け脱却をめざす製品開発の経験を話します。また、神戸市立高専からも地元中小企業との共同製品開発の経験をお話しいただく予定です。
中小業者にとって産学連携は敷居が高いと思われる方が多いようですが、そんなことはありません。今は大学や高専、そして専門高校も地域に開かれた学校になっています。
会場からも活発な報告、ご意見、ご質問をお願いいたします。
【第10分科会】次代の期待寄せられ 女性経営者の活躍のために
高千穂大学教授 川名和美
「成長戦略」のなかで、「女性の活躍推進」が重要課題に位置付けられています。
女性の起業には大きな期待が寄せられ、創業補助金制度の拡充、政府系金融機関による女性向けの創業セミナーなどが多く行われています。地域行政でもシェアオフィスのような創業支援施設の整備がされるなど、環境変化は著しいものがあります。NPOでも信用保証制度を利用できるようになり、ネット上で資金を集める「クラウドファンディング」が活用されるようになってきました。起業したばかりの小規模企業でも資金調達がしやすくなりつつあります。
こうした進化の一方で、女性が起業、経営する上での困難もいまだ存在するのではないでしょうか。女性の仕事や雇用を創っていくことは、よりよい生活のできる地域を形成していく上で重要であり、男性も共に考えていくべき課題です。
分科会討論の中心は、四つの柱です。(1)女性経営者の実態、教訓、悩み、要求を具体的に出し交流(2)女性経営者や起業家に対する振興施策、支援策を紹介し問題点などを検証(3)現政権の「女性活躍」政策の枠組みとその狙い、目的を確認(4)全商連婦人部協議会が取り組む、経営の見直しや女性経営者の交流活動について、その意義と課題を「業者婦人の実態調査結果」も反映させ議論。
ミニワークショップを織り交ぜて一人ひとりの思いを発言し、皆さんと一緒に議論を深めていきます。
【関連記事】ユズと木材で村おこし 独自商品開発で雇用創出
第19回商工交流会で村長が報告=高知県馬路村
雇用の場をつくり、小さくても輝く村づくりに励む上治村長
高知県東部の山の中にある馬路村は人口が940人ほどの小さな村です。ユズを使った地域おこしで「馬路村といえばユズ」といわれるように、今ではユズが馬路村の代名詞になっています。ユズと豊かな森を最大限に生かして雇用の場を増やし、自立した村づくりを進める馬路村を訪ねました。
→続きは商工新聞で
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馬路村で育つユズ。数々の加工品を生み出しています。 |
1000メートル級の山に囲まれた馬路村。恵まれた自然が村の宝です。 |
>>> 開催要項はこちら
全国商工新聞(2015年8月31日付)
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