第17回商工交流会
第3分科会「安全・安心のまちづくりと地域商業の課題」
和歌山大学教授 足立基浩さん
地方都市で商店街のシャッター通りが深刻化している。円高が進み、外需頼みの再生への制約が高まる中、地域商業の崩壊は本来日本経済を牽引すべき「内需拡大策」、もしくは「地域循環型経済再生策(地産地消)」にダメージを与える可能性が高い。さらに、非常時において特に重要な地域コミュニティーの育成にもマイナスの影響を与えかねない。
イギリスでは、70年代に郊外型店舗の乱立によって中心市街地経済が一度は衰退したが、93年以降都市計画制度を厳格化(PPG6、都市計画指針の導入)した結果、中心市街地の再生に見事成功している。
本分科会では、日本の地域商業の役割を再確認するとともに、現在の課題と処方箋(全国事例、海外の事例)について考えたい。震災を含め地域商業が直面するさまざまなリスクについても検討を行いたい。
全国商工新聞(2011年8月29日付)
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