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トップページ > 全商連とは > 中小商工業研究 > 全国商工新聞 第2791号 7月23日付

中小商工業研究
 

第15回中小商工業全国交流・研究集会
ふみ出そう、憲法を力に。地域から発信しよう、中小商工業の輝きを
移動分科会 静岡市の歴史と現代 静岡大副学長 山本義彦さん

 静岡市は400年前に徳川家康が駿河府中に居を定めて、城郭を築いた。浅間神社を造営することを契機として、大工など職人が集められ、飾り職人や金細工職人が集住したことが、この城下町に特色を与えてきた。宮大工は建築技術者として訓練された能力が必要で、木工家具を生み出す背景になった。
  近代の静岡市はこのような伝統を引き継ぎながら、海外への輸出品をさまざまに生み出す産地を形成してきた。駿河漆器は第一次世界大戦期には立派にアメリカ向け輸出品であったし、今日も県内産地では高い地位を誇る製茶業を見ても、明治中期殖産工業政策を受けて、地域の茶商たちは、静岡市に富士商会を組織し、同商会は自らサンフランシスコに出張所(支店)を設けるなど攻勢的に輸出した。
  また静岡漆器でさえも輸出品としてアメリカに販路を持っていた。戦前、海外に向けて積極性を持っていたことを引き継いで、第二次世界大戦後、中小企業は積極的な海外進出に向かったのである。生業といえば、静岡ひな具なども明治時代から引き継がれる伝統を持つ。しかも茶業農家の存在感は大きく、中小零細生業と農業の二重の構成を持つ地域であった。また地方中核都市として一定の商業活動の伝統を維持してきた呉服町商店街は一定の強さを誇ってきた。商工交流会ではこうした静岡市の歴史と現代を知らせたいと考えている。

 
 
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