全商連第52回定期総会 分散会で活発に討論
中小業者が輝く時代めざし 多彩な要求に応える活動を
総会2日目の午前中、29分散会と決算・予算委員会が開かれました。総会方針案に沿って2年間の活動と教訓を報告し合うとともに、歴史的転換期にどんな民商をつくっていくのかなど活発に討論。中小業者の切実な要求に応える多彩な活動を展開し、仲間を増やして悪政に反撃する民商の姿が浮き彫りになりました。
地域を舞台に経営危機打開
経営要求に応える活動や仲間づくりなど多彩な活動報告に笑顔がこぼれた分散会討論
「地域を舞台に経営危機打開の運動に全力を挙げる」という方針案の提起を受け、分散会では経営力を強化する取り組みが多彩に交流されました。
「飲食店などを経営する民商会員や、地域の若手経営者が毎週集まってまちづくりについて話し合い、毎年春と秋の2回イベントを開催。2万人が来場するなど地域が元気に」（福岡）、「青年交流会を開いて、やりがいや悩みごとを本音で話し合うことで若手会員が集まるように。また、再開発で追い出される業者の営業を守れと運動を展開」（京都・下京）などの取り組みが紹介されました。
「世代交代をどうやって進めるか」も議論に。若手の代議員が発言をリードしました。「東日本大震災の被災地支援に行ったとき、民商はすごいと実感。その後も定期的に支援に行く中で若手役員が増えてきた。先輩たちが築いてきた素晴らしい民商を絶対につぶしたくない」（東京・清瀬久留米）、「同業者には手の内は見せられない。でも、民商に入会すれば仲間の悩みを相談できる。民商の魅力をどれだけ伝えられるか、若手が先頭に立たなければ組織は前進しない」（広島）などの発言が相次ぎました。
自治体交渉で前進切り開く
また、住宅リフォーム助成制度を創設させた運動に確信が広がったのも特徴です。「働きかけを強めて6自治体が創設。不況で仕事が落ち込んでいる地元の建設業者に仕事が回るよう大いに活用したい」（和歌山）、「制度の継続や改善について毎年申し入れ、湯沢町では事業者（店舗）にも補助を出すようになり、魚沼市では制度が復活した」（新潟・魚沼）など活発に運動を交流しました。
さらに「国の補助金活用など経営に役立つ情報も大いに知らせ、民商に入会すれば経営が伸びるといわれるような魅力ある組織にしたい」（青森・弘前）、「新設された借り換え保証の活用をめざし、金融機関と交渉。部分保証問題でも申し入れを行った」（茨城・水戸）、「全青協のウエルカム企画で商売のこだわりを交流した。民商に入会すれば仲間同士のネットワークがあり、情報を交換できるという魅力を実感」（新潟）、「歴史的な転換期という大きな視点で情勢をつかみ、地域の中で商売をどう発展させるかを考えることが大切」（北海道）と方針案を深めました。
税務調査とのたたかいでは「事前通知をきっちり守らせる運動にこだわり、違法呼び出し調査などには厳しく抗議。納税者の権利を主張して是認や還付を勝ち取っている」（大阪・貝塚）との経験が紹介されました。
組織づくりの大切さを実感
熊本地震に関わって「復興には5〜10年かかるといわれている。営業と生活の再建に向けて集まって話し合うことが求められているが、非常時こそ組織の真価が問われる。班が確立されている民商では、安否確認、被害の聞き取りがしっかりできた。組織づくりの大切さをあらためて痛感している」（熊本）と班・支部建設の重要性が強調されました。
この2年間、読者・会員拡大でも奮闘したことが確信になっています。「2カ月に1度学習会を開き、若い会員に知り合いを連れて来てもらうよう呼び掛けている。自分の言葉で民商を語ることができるようになり、会員の3割が拡大成果を挙げた。拡大で悪政をはね返していく」（大阪）、「会長の息子が青年部に入部したところ10人以上の仲間を民商と青年部に入れ、民商の役員と一緒に青年部を立ち上げた」（千葉・成田）と業者青年に注目した取り組みが紹介されました。
また「若い一人親方の相談・入会が多い。ネットやスマホ向けの情報発信が威力を発揮。業者のどんな悩みにもすべて応える構えが大切」（愛知・名古屋北部）、「対象業者比6割の読者を構築。地域で頼りにされ6月に社保協と国保相談会を開く。拡大は紹介が9割。いま打って出れば増やせる情勢。全会員に号外配布を依頼した」（兵庫）など、持続拡大への不退転の決意も報告されました。
全国商工新聞（2016年6月6日付）
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