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  トップページ > 全商連の活動 > 全国商工新聞 第3025号 6月4日付
 
全商連第50回定期総会
 

全商連第50回定期総会 まとめ報告 岡崎民人事務局長

 代議員、評議員の皆さん。2日間、ご苦労様でした。
 常任理事会を代表して、まとめの報告をします。
 まず、総会の出席状況です。
 役員・代議員の定数698人中、出席685人、98・1%という大変高い出席率です。代議員だけで見ると100%の出席でした。女性の参加は評議員44人を含め70人、青年評議員も36人参加しています。
 営業と暮らしのさまざまな困難を押して参加され、総会成功のために奮闘してくださった皆さんの努力、皆さんを送り出してくれたご家族の支えと、組織の努力にもあらためて感謝を申し上げます。ありがとうございました。
 本総会は、消費税増税をめぐる激しいせめぎ合いの中で開かれています。国会では、衆院社会保障・税特別委員会で、明日から4日間の集中審議を皮切りに、一体改革案が議論されます。すでに野田首相の趣旨説明が行われましたが、増税に何の道理もないことがあらためてはっきりしています。社会保障充実は、何も語れず将来不安をあおり、危機感をかき立てるだけです。また、消費税の逆進性対策を口にはしますが、現金給付ならバラマキだと自民から言われ、軽減税率は民主党の税調からさえそっぽを向かれる始末です。結局、何の有効な手立ても見つからないことがはっきりしています。
 強調したいのは、増税反対の世論と運動を大きく盛り上げることが民主と自公両党との増税談合を許さず、一体改革案を廃案に追い込む確かな力になるということです。
 昨日の報告で触れましたが、この後、消費税増税を断固粉砕する特別決議を提案します。本総会で深め合った、悪政への怒りとたたかいの展望に確信を持ち、総力を挙げて奮闘することを呼びかけたいと思います。
 組織の拡大強化に関してですが、本総会期間中も、多くの役員・代議員の皆さんが地元の仲間と連絡を取り合い、奮闘する姿があちこちで見られました。
 最終集約は、明日、県連を通じて報告していただきますが、昨日時点での到達は、4月以降1万797人の読者を迎え28万7954人になりました。また、会員も1261人を迎え、20万5213人となりました。
 この成果は、2年前の読者拡大が8040人だったのに比べ、2000人以上多くの読者を迎え入れてきた取り組みとなりました。また、読者を増勢にし表彰基準を突破した組織も、2年前は3県連100民商だったのに比べ、13県連220民商へと大きく広がりました。
 なおこの中で、開催地・福岡県連が全商連総会の受け入れを活力にして大奮闘されたことをたたえ合いたいと思います。
 総会めざす全国の奮闘は、全商連創立60周年を踏まえ、新たな前進をめざそうという気概を示したと思います。全国の仲間の奮闘にあらためて敬意を表したいと思います。同時に、本総会を機に今から増勢に挑戦し、読者とともに会員でも地域の多数派をめざしさらに奮闘しようではありませんか。
 次に討論の特徴についてです。
 全体会での7人の発言は、どれも方針案を豊かにし、学ぶべき点が多かったと思います。分散会討議は3時間という時間の制約はありましたが、発言通告や原稿を準備していただいたことで充実した討議を保証しました。
 発言の一つひとつに触れられませんが、共通した特徴の一つは、地域を変える取り組みが全国で創意的に取り組まれたことが鮮明になったことです。例えば、仕事おこしやまちににぎわいを取り戻す取り組みを通じた業者団体との共同、震災復興やTPP参加反対での農協や漁協との共同、原発ゼロの運動での弁護士や税理士、学者・研究者との共同、地域経済振興めざす公務労働との共同が大きく広がっていることにも示されています。「民商は信頼できる」という評価が、会内外に広がっていることをお互いの確信にしたいと思います。
 特徴の二つは、切実な要求実現の運動と組織建設を一体で推進する活動の探求が始まっていることです。原発賠償では地域のどんな相談にものり、グループ補助など被災地での営業再開でも、徴税攻勢の中で絶望の淵に立たされている納税者の救済でも、民商の旺盛な相談活動を通じて、生きる希望を見いだす中で仲間に迎え入れています。一つだけ紹介したいのは、拡大の対象者を出し合ったら3分の2が青年だったという民商があります。ここでは日ごろから若者の経営意欲に応えることを位置づけ、開業前から業者としてのやりがいや生きがいを語り合い民商に迎え入れています。
 こうした旺盛な対話と相談活動が、班・支部を基礎に大きく広がるなら、民商の新たな前進を切り開くことができると思います。
 特徴の三つは、商工新聞を通じて民商の値打ちを押し出している取り組みが討論の中で数多く紹介されたことです。「取ってもらうのではなく読んでもらう活動だ」「商工新聞中心の活動は、運動を発展させ、組織をつくり、地域を変える力になる」という発言が各地の経験を通じて語られました。
 分散会での発言は、豊かな内容と教訓にあふれています。可能なかぎり報告集に掲載し、商工新聞や月刊民商に反映するなど今後の活動に生かしていきたいと思います。
 今後の活動に関わって1点だけ触れておきたいのは、総会方針の土台となっている基本方向を深く学び、激動の情勢に立ち向かう構えを新たにすることです。
 改定から10年になる基本方向は、要求運動、組織建設のよりどころ、全商連の教育学習制度の根幹として、その生命力はますます発揮されています。
 基本方向は、歴史の中で試され、確かめられてきた理念や目的、展望や運動方向を大局的に明らかにしています。
 60周年を新たな出発点に、総会方針とともにあらためて基本方向を実践の指針として生かしていこうではありませんか。
 最後です。
 方針案と私たちの要求案は、事前討議の段階から積極的に受け止められ、昨日の「常任理事会からの報告」とともに、全体会・分散会の討論を通じていっそう、深められ練り上げられました。
 分散会では、質問や疑問も出されましたが、その多くは討論を通じて解決されています。全商連と共済の総会一本化について一言触れておきます。詳細や具体的な検討は、総会後の第1回常任理事会で設置される、保険業法対策・共済検討委員会で相談していくことになります。今後、いのちと健康を守る活動を全会員と家族に大きく広げていくことが、より民商らしい共済を探求する力になります。求められているのは、相互理解を深めていくことです。共済会の方針も大きくは全商連方針の中に示されていますが、共済会の独自活動が民商運動をより豊かにしているという関係性への理解を深めていただきたいと思います。
 方針案や私たちの要求案に寄せられた補強や表現上の意見は、発表の際に、提案の趣旨を損なわない範囲で可能な限り取り入れます。この作業は常任理事会に一任していただくことをお願いします。
 全商連への要望、意見は新たな役員会の下で検討していきます。
 60年の歴史、第50回総会の成功を確信と力にし、要求運動と組織建設の前進めざしてお互いに奮闘しようではありませんか。総会に参加した私たちが、まず運動の先頭に立つことを誓い合い、まとめの報告とします。

全国商工新聞(2012年6月4日付)
   
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