第49回全体会発言=業者の苦境打開へ仲間の輪広げ
連日拡大236日続け 読者で3年ぶりの増税
広島・福山民商会長 西浜 義夫=製造加工
福山民商は会員で11年ぶり、商工新聞読者で3年ぶりに年間増勢を達成しました。会員、読者とも後退した08年度の要因を「拡大の絶対数が少なかったのが原因」と分析し、総会に向け、日常的な拡大運動を強めてきました。
昨年7月6日から始まった平日の商工新聞読者の連日拡大は総会前日まで236日を記録。17支部すべてが毎月拡大にこだわりを持ち、今年1月から5月まで全支部成果を続けています。
支部役員会で、拡大の意義や民商の役割を毎月話し合い、支部独自の統一行動や役員による会員訪問を持続し、拡大への参加を広げてきました。すべての支部で「なんでも相談会」を毎月行っていることも拡大への自覚につながっています。
宣伝でも秋・春の運動期間は毎月6万枚、その他の月も2万枚の独自ビラを作製し、宣伝カーも支部ごとに会員・役員の分担を決め、運行しています。
福山民商はどんな困難な要求にも正面から向き合います。融資相談は「断られてからが民商の出番」です。母子寡婦福祉資金では市の審査基準を変えさせて140万円の資金を確保し、喜びの声が寄せられました。
「増やしてこそ民商」。要求実現と組織建設に向け頑張ります。
商工交流会成功を力に 他団体との共同広がる
京商連副会長 田口克己=製造加工
京商連は昨年7月の常任理事会で、府知事候補として門ゆうすけさんの推薦を決定。昨秋開催の中小商工業全国交流・研究集会の成功とも合わせて中小業者政策をまとめ、地域業者との協力・共同で要求実現をめざす運動に取り組みました。
危機打開へ、中小商工業全国交流・研究集会を成功させるために、府民・中小業者団体へ共同の運動を広く呼びかけ、京都の伝統産業を代表する西陣工業組合など九つの中小企業団体から賛同が得られました。また、「休業補償・固定費補助を求める中小業者の仕事づくり緊急要請署名」を500を超える中小企業団体へ呼びかけ、京都金銀糸協同組合など58団体から賛同が寄せられました。そのお礼と今後の協力を呼びかける訪問活動で、意見交流も深めました。
11月の府要請行動は、テレビなどマスコミにも注目される中で署名を提出しました。
さらに、賛同のお礼で電話した中で出された「愚痴を聞いてくれへんか」の一言が発端となり、「スクールニューディール構想・デジタルテレビ」の入札問題を追及。府への要請では、京商連と府電機商業組合の共同が広がり、民商運動が果たす中小業者のナショナルセンターとしての役割を実感しました。
多彩な要求運動を広げ 読者で最高現勢を築く
北海道・北見民商常任理事 佐々木 泰=行政書士
北見民商は、埼玉・東京・千葉に匹敵する面積の3市15町1村を管轄し、商工新聞読者は825人、会員は462人です。読者数は会員比179%で、昨年秋に800人を超え、春の運動でも拡大して最高現勢を更新しています。
拡大運動では、運動推進ニュースを発行して拡大に弾みをつけました。会員の力を借り、支部ごとに毎月読者2人、会員1人の紹介を出してもらうことで成果が生まれました。
拡大の前進を支えているのが多彩な要求運動です。今年3月、建設関係の業種別同業組合の賛同署名も得て、北見市議会で住宅リフォーム助成制度条例を可決。小規模修繕工事登録制度では、会員への仕事おこしを実現させています。
毎月5のつく日の定例相談会は10年以上継続し、拡大につなげています。異業種交流会や民商祭りも開催し、市民に認知されています。所得税法第56条廃止の運動でも、婦人部が奮闘し、北見市など1市2町で意見書が採択されています。
また、85%の組織配達、90%の当月集金を通じ、足腰の強い組織建設を進めています。
北見地区の不況は深刻であり、政治の転換が求められています。7月の参議院選挙で奮闘する決意です。
基地のない沖縄めざし 会勢倍加の実現を決意
沖縄・名護民商会長 仲本 興真=行政書士
名護民商は97年、辺野古の基地建設反対の市民投票時は会員370人。現在は660人となり1・8倍の組織勢力となっています。何でも相談会を行い、「困ったことがあったら民商へ、中小業者の110番の民商」が定着したからです。
たたかいの中で組織は大きくなりました。名護市長選では全国から絶大なる支援をいただき勝利することができました。また、県内一の会員拡大をすることができました。しかし沖縄が抱える問題からして、沖縄の民商はまだまだ小さすぎます。箱根総会で成し遂げた会勢の倍加を現実のものにしたいと思います。
もう一つは基地のない平和な沖縄、日本をめざす取り組みです。5月16日に普天間基地の即時返還、基地のない沖縄をめざして、5回目の普天間基地包囲行動があり1万7000人が人間の鎖で包囲。4月25日には沖縄の心一つに9万人余が参加した県民大会がありました。
日本の政治のゆがみの根源は日米安保条約です。矛盾の縮図が沖縄であり、沖縄のたたかいはこの国のあり方、針路を大きく左右すると思います。基地のない沖縄、日本をめざして、沖縄返還38年の5月を機に新たな決意で頑張ります。
「増やして要求実現」 海員で前総会を超える
宮崎県連会長 吉田 正春=電気工事
この2年間、「仲間を増やしてこそ要求実現」を胸に、減らさず増やせる組織を追求してきました。読者・会員拡大で宮崎、日向、小林の各民商が表彰基準を突破し、県連も会員が前総会時を上回り、第32回臨時総会以来の表彰となりました。「どげんかせんといかん」の思いで会内外で好評の実績パンフを配り抜きました。
けん引車の役割を果した宮崎民商は、運動の先頭に立つ役員が「会外業者も状況は同じ。いま民商を広く知らせなくては救えない」との気構えで、看板や路線バスの広告、5000部の実績パンフを活用したDM作戦、宣伝カーの運行など大量宣伝をし、訪問・対話を進めました。また、要求実現では融資獲得を軸にあらゆる相談に「何でも応える」と挑戦し、実現する中で民商の魅力を高めました。
月平均、全体の7割近い20班が班会を開く日向民商は「班会を申告のためだけに終わらせない」と30分学習に挑戦。商売や暮らしを語り、地道に学習を続けたことで悪政への怒りを沸き立たせ、署名や拡大、要求実現の運動を前進させました。
宮崎県では口蹄疫による甚大な被害が襲い、大変厳しい状況ですが、成し遂げた成果と前進面を糧に、中小業者が光り輝く時代に向けて奮闘したいと思います。
「全会員参加の民商」へ 組織変える取り組み
大阪・堺南民商会長 福山 征四郎=建設
堺南民商の会員は470人。大阪では「中の下ぐらい」の民商です。
ずば抜けているものはありませんが、役員の若返りの中で「全会員参加の民商運動」をめざしてきました。
きっかけの一つが民商の50周年記念行事の協賛広告集めでした。
不景気で集まらず、目標を下げることを提案したら「ほんまに全会員に訴えたのか」と、他の民商から言われ、「悔しい。なんとか力を貸してくれ」と訴えました。
そしたら「支部を回ろう、全会員を回ろう」と新役員が応えてくれ、各支部で奮闘が始まり目標を超過達成することができました。
秋の運動では、大商連の会議に参加した新役員が「何をしても運動に参加しているのは三役と事務局だけ。これでいいんか」と提起。これを受けて「民商改革プロジェクト」を立ち上げ、支部長の確立などに取り組み、春の運動では入会目標46人に対し、38人を拡大。会員比で8・1%と大阪57民商でトップになりました。今までなかったことで、えらいことですわ。
大商連はことし創立60周年を迎えます。
年初のあいさつで会長が「1人が商工新聞読者1人の拡大を」と提起しました。それができればえらいことです。
引き続き組織を変える運動に取り組み、「あの時頑張ってよかった」と言える民商をめざして頑張ります。
総会成功へ読者を増勢役 員の気迫が全会員に
神奈川・平塚民商会長 千賀 利男=印刷・印章
神奈川県連は、全商連総会を成功させるために増勢で迎えようと、商工新聞前面の拡大運動に取り組みました。
運動のスタートは、ちょうど1年前の5月23日に展開した「横浜大作戦」。横浜市内5民商を中心に県内民商、全商連から総勢184人が参加し、読者132人を増やし、すべての民商が目標を達成しました。11月の「川崎大作戦」では総勢85人が参加し、読者54人を拡大。しかし、このテンポでは増勢は困難と判断し、2月に1泊で「全県会長会議」を開催し、決意を新たにしました。3月は「県央地域大作戦」が取り組まれ、201人の参加で読者179人の成果。4月の「県西部大作戦」は153人が奮闘し、読者204人を増やし、「これはいける」と増勢達成への確信と決意がみなぎりました。
5月14日からの3日間を「集中行動日」とし、全県一丸となって読者332人を増やし、前総会時を256人上回る増勢を達成しました。
県連は、(1)会長が運動の先頭に立ち、その気迫が役員、会員の気持ちを動かした(2)情勢の変化に注目し、大胆に対象者を広げ、積極的に挑んだ(3)三役、役員、事務局が団結した(4)目標を高く持った‐と目標達成の要因をまとめ、今後の活動につなげていく決意です。
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