分散会
業者の要求、悩みながら突破
民商の存在意義が浮き彫りに
民商のかけがえのない役割が話題になった分散会
総会2日目の午前中、40の分散会と決算・予算委員会が開かれました。悩みながらも突破してきた2年間のさまざまな活動が生きいきと報告され、民商の存在意義が浮き彫りになりました。同時に、総会成功をめざす「仲間を増やして要求実現の大運動」の到達を確信に、来年の60周年に向けて組織をさらに前進させるとの決意を新たにしました。
仕事確保の経験を交流
住宅リフォーム助成制度を創設させた話に笑顔で応える代議員
討議の中心になったのは、仕事確保の問題です。全国に広がった小規模工事契約希望者登録制度や住宅リフォーム助成制度についての発言が相次ぎました。
秋田民商の代議員は「今年3月から、県が住宅リフォーム緊急支援事業を実施。工事費の10%を施工主に補助(上限20万円)するもので、3、4月で2500を超える申請が。補助総額は3億6000万円、工事総額は57億円を超えた。県と市町村を合わせて補助が受けられ、仕事おこしにつながると地元業者から喜ばれている」と報告。
宮城・石巻民商の代議員は「住宅リフォーム助成制度の説明会を市の職員を呼んで開いたところ、90人以上が参加。期待が寄せられている」と発言しました。
長野・飯田民商の代議員は「いいだ夜の街オリエンテーリング」の取り組みを紹介。「9回目を迎え、参加する料飲店が当初の30から80店舗に。市も共催し、活気づいている」と話していました。
婦人や青年も積極的に発言
住宅リフォーム助成制度を創設させた話 に笑顔で応える代議員
業者婦人や業者青年も積極的に発言。神奈川・横浜南部民商の代議員は「同じ姿勢では消費者のニーズに応えた商品を提供することはできない。仲間と交流して情報を集め、販路を拡大するなどの努力が必要」と業者青年の率直な思いを語りました。愛知・名古屋東部民商の代議員は「婦人部でフェアトレード(公正な取引)を学び、経営に取り入れている。何ができるかを考え、女性も生きる手立てを探ることが大事」と新分野に挑戦していることを話しました。
また、業者婦人からは全国で広がった所得税法第56条廃止を求める意見書採択の運動が元気に報告されました。
融資の実現へあきらめずに
融資獲得の発言も活発でした。滋賀・大津民商の代議員は「命を大切にするのが今総会の特徴」と切り出しました。「緊急融資が創設されてから県連では260件、11億円の融資を実現した。電気も止められ、どうにもならなくなった人が相談にくる。融資を受けて商売を続けたいと相談者が思うなら、それを応援するのが民商」と語りました。
融資獲得では、商工新聞で紹介された「断られてからが勝負」の記事が全国のたたかいを大きく励ましていることが共通していました。
生存権脅かす徴税を許さず
生存権を脅かす過酷な地方税の徴収行政では実態を告発。熊本・荒尾・玉名民商の代議員は「玉名市は日用品など生活必需品を含んだ公売会を広報で知らせている。3年前から差し押さえを予告されたという相談が相次ぎ、民商で抗議し、人権無視の徴収行政とたたかっている」と報告しました。
高知民商の代議員は「20代の若い職員に差し押さえ物件の捜索権限を与え、不当な処分をさせている。抗議し、不当性を認めさせた」と発言。生存権を守るため、納税緩和措置が求められていることが明らかになりました。
地元神奈川が拡大でも奮闘
仕事おこしが活発に討論され笑みがこぼれる分散会
組織拡大では総会成功をめざす拡大運動での奮闘を紹介。会員比30%の読者を増やし、前総会時現勢を突破した神奈川県連の活動報告が代議員を勇気づけました。
また、読者拡大の目標を達成している組織では、商工新聞の内容と魅力を語り、購読を訴えていることが共通して出されました。
同時に、来年の全商連創立60周年に向けての決意も交流。「厳しいときだからこそ、民商を大きくして一人の犠牲者も出さずに生き抜こう。役員がその気になれば目標は達成できる」「目標と計画をもって、どういう民商をつくるのかを真剣に議論し、腹をくくって仲間を増やそう」など力強い発言が相次ぎました。
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