森友疑惑 安倍首相の責任は重大 各地で抗議行動
確定申告が2月16日から始まり、8億円も値引きして国有地を売却した森友学園疑惑の解明に背を向ける安倍政権への批判が高まっています。財務省理財局長当時に「記録は廃棄した」と嘘の国会答弁を繰り返した佐川宣寿国税庁長官や安倍昭恵氏への証人喚問を求め、各地の民主商工会(民商)や地域の「3・13重税反対実行委員会」は抗議行動に取り組み、「佐川国税庁長官は国会に出てきて説明しろ」「国税庁長官をただちに辞めろ」と怒りの声を上げました。
宮城県実行委
佐川長官は真実語れ 税務署前で抗議行動
仙台北税務署前で行った「3・13重税反対全国統一行動宮城県実行委員会」が取り組んだ抗議行動
3・13重税反対全国統一行動宮城県実行委員会は2月16日、仙台北税務署前で抗議行動を展開し、仙台民商をはじめ新日本婦人の会や建交労などから10人が参加しました。「佐川国税庁長官は今すぐ辞めよ!」の横断幕を掲げ、申告に来た人や道行く人たちにチラシを配りながらマイクで訴えました。
三戸部尚一宮城県連会長は、「夜なべをして確定申告書を作成している商工業者は、帳簿や領収書などを7年間も保存しろと言われている。それなのに国有地を売却した森友学園に関する記録・資料は廃棄したという。そんなことが許せるはずもない。佐川国税庁長官は就任以来一度も記者会見もせず国民に何も語ろうとしない。真実を語り、即刻辞任すべき」と訴えました。
中村芳弘県連事務局長は「佐川国税庁長官は日本税理士会の新聞紙上で『納税者も自発的な納税義務の履行を適正かつ円滑に実現する』と国税庁の使命を語っているが、誰があなたの言葉を真剣に受け止めることができるのか。『記録は廃棄した』と繰り返し国会答弁してきたが、記録が出てきている。ウソをつくのもいい加減にしろ。国税庁長官を直ちにやめろ」と抗議しました。
訴えを聞いていた70代の商工業者は「おれたち業者は、あの資料、この資料と言われ、不備があれば税金をごっそり持って行かれる。それが自分たちは『資料はなくなりました』で済まされる。冗談じゃないよ。あんな国税庁長官は早く辞めてほしい」と語気を強めていました。
京都・上京実行委、市民団体
トップがうそつきか 税務署前で抗議行動
上京税務署前で行った抗議行動
京都市上京税務署前では市民団体が2月16日に抗議行動を行い、30人が集まりました。税務署交渉を行っていた北区、上京区の重税反対統一行動実行委員会の参加者も合流し、「佐川長官は、『資料なしでOK』私らも、『領収書なし』でOK?」と書いた横断幕を掲げ、「税務署のトップがうそつきでええんか!」「佐川国税庁長官は辞職せよ」と声を上げました
参加者が次々とハンドマイクを握ってスピーチ。上京民商の村上栄一事務局長も「佐川国税庁長官は辞めよと申し入れをした」と報告しました。
税務署員が庁舎前路上に出てきて右往左往し、公道からの写真撮影にも「庁舎を写さないで」と女性署員が言って回り、国民・中小業者の怒りの行動に困り果てていました。
上京民商の間野一三会長は「3・13統一行動でも、佐川辞めろコールをやらんとあかんな」とますます意気軒高でした。
当日は、時事通信社や地元新聞などが取材し、朝日放送がカメラを持ち込むなど、注目を集めました。
群馬・吾妻実行委、民商
虚偽答弁は明らかだ 税務署に申し入れ
3・13重税反対統一行動吾妻地区集会実行委員会と吾妻民商は2月7日、中之条税務署に申し入れを行いました。
佐川国税庁長官の国会虚偽答弁について、参加者は「資料がないなど財政法からも逸脱」「後から出てきた資料で虚偽答弁は明らか」などの発言が続き、国税庁長官辞任と国会で真実を明らかにすることを要求しました。
課長は「社会的に問題があることは理解している。上級にきちんと伝える」と回答しました。
青森実行委
雲隠れは許されない 自動車11台パレード
3・13重税反対青森実行委員会が取り組んだ自動車パレード
3・13重税反対青森集会実行委員会は2月16日、「重税反対自動車パレード」を青森市内で行い、宣伝カー2台を含む11台が参加しました。
平和公園前に集合し、参加車両のデコレーションを行った後、集会を開きました。
田附衛実行委員長(青森民商会長)は「私たちは申告書類を5年、7年と保管しておかなければいけないのに、佐川氏は8億円も値引きして国有地を森友学園に売却した記録を『廃棄した』と言って逃げ回り、記録が出てきているのに雲隠れをしている。本当に許し難い。消費税の10%への増税も許してはならない。反対の声を上げよう」と訴えました。
集会後、南と東コースに分かれて「消費税増税反対」「応能負担の税制を」「憲法改悪反対」「3・13重税反対青森集会に参加しましょう」などと訴えました。
全国商工新聞(2018年3月5日付) |