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  トップページ > 全商連の活動 > 全国商工新聞 第3295号1月15日付
 
全商連の活動
 

今年の民商・全商連運動 改憲許さない共同を大きく=全商連・岡崎事務局長

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 2018年の幕が明け、自民党は9条を中心とした改憲案の国会発議をめざし、日本を再び「戦争国家」にする動きを加速させています。「平和でこそ商売繁盛」を信条に、中小業者の生きる道ひらくたたかいを大きく進め、全商連第53回総会と全商連共済会第25回総会を会勢の前進で迎えるために、今年どういう運動を展望していくのか―。全商連事務局長の岡崎民人さんに聞きました。

安倍政権の暴走許さず
―政治・経済の状況を踏まえ1年をどう展望していますか。
 今年は、憲法改悪、消費税増税を許さない運動、地域経済振興を図る活動が大切になります。5月には全商連総会が開かれます。歴史的転換期に打って出る民商・全商連の役割を大いに発揮していきたいと思っています。
 民主主義、立憲主義、平和主義を踏みにじる安倍政権による国民不在の暴走が加速し、国民生活に大打撃を与える政策が強行されています。
 第2次安倍政権発足以降、働く人の実質賃金は年10万円減り、ワーキングプアは42・3万人増え、個人消費は低迷を続けるなどアベノミクスの破綻が誰の目にも明らかになっています。
 さらに社会保障をズタズタにし、過酷な税収奪を強めながら大軍拡と大企業の権益拡大を中心にした外交政策が強められています。
 一方で、市民と立憲野党の共闘が大きく発展しています。戦争法成立以来2年余にわたり、広範な市民・団体が「野党は共闘」と働きかけたことが、総選挙で市民と野党の共闘勢力の議席を38から69へと増やすことに結実しました。
 総選挙を通じ、共産党排除の改憲翼賛体制を狙う補完勢力の野望を打ち砕いたことは重要です。希望の党の議員を含め、「アベ9条改憲は許さない」の声が広がり、与党以外の全政党が10%への消費税増税の凍結・中止を求める新しい状況をつくり出しました。

税金の在り方をただし
―全商連は、「納税者の権利宣言」(第5次案)を発表しました。「税の在り方と使い道」が問われています。
 宣言案は憲法の先駆的な価値を税制・税務行政に根付かせ、「国民主権・戦争放棄・基本的人権の尊重」という理念を徹底させるための政策提案です。地域で、学習会やシンポジウムに取り組み、納税者の権利を擁護し、適正手続きを保障する税務行政の実現に力を合わせましょう。
 在日米軍への「思いやり予算」の廃止、過去最高の軍事費を大幅に削減して、社会保障や中小企業予算を増やすことが強く求められています。
 確定申告では、「税金の民商」の本領を発揮し、納税者同士で集まって、学び合い、自ら記帳・計算し、申告書を仕上げることが大切です。3・13重税反対統一行動は、自主申告運動への弾圧をはね返すとともに、地域の広範な団体との連携も強めます。法人申告の会員にも呼び掛け、増税中止運動の結節点として、納税猶予の申請とも結合し大きく成功させましょう。
 2019年10月に実施が予定されている消費税10%への増税、煩雑な実務を押し付ける複数税率、中小業者をつぶすインボイス制度への怒りを組織し、なんとしても中止させましょう。

経営を伸ばす力高めて
―平和・民主主義を守る取り組みも大事になっています。
 次の通常国会で、9条を変質させる改憲発議が強行されかねない緊迫した事態を迎えています。「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」3000万人全国統一署名と、全商連の「日本国憲法を守り生かすことを求める」署名を思い切って広げましょう。
 全国の力で、辺野古新基地建設の阻止とともに、日本政府に核兵器禁止条約の批准を迫るたたかいも大きく広げたいと思います。
 ―経営要求も高まっていますね。
 集まって、話し合い、相談し、助け合う活動こそ民商運動の原点です。
 第20回商工交流会の成果に学び、班・支部で「商売を語る会」を開き、まちづくり、業種別対策を強めましょう。「仕事と顧客確保」「負担軽減」「資金繰り」対策など困難に立ち向かう力を高めます。
 地域循環型経済と住民自治の発展の中でこそ中小業者の営業は守られます。引き続き、全自治体との懇談・要請を進め、小規模企業振興基本条例の制定、審議委員への民商からの参加を求めます。
 その際に、全商連の「日本版・小企業憲章(案)」で政策提案を強めることが大事です。
 東日本大震災から7年を迎えます。地域からの復興と生業・生活再建は切実です。原発再稼働・輸出の中止を迫るとともに、完全賠償・賠償金非課税を求めます。
 今月22日には全国中小業者決起大会が開催され、省庁交渉、国会議員要請、デモ行進などが多彩に取り組まれます。各地・各分野・業種別の要求と署名を総結集しましょう。

仲間増やし総会成功を
―仲間づくりも期待されています。
 中小業者が役割を発揮できる社会の実現には、道理を掲げ、団結を強め、国民共同を推進する民商・全商連が大きくなることが大切です。地域にどんな民商をつくるのか展望を語り合いましょう。
 5月には、新潟で全商連第53回総会と全商連共済会第25回総会が連続開催されます。すべての民商が増勢をめざすとともに、助け合い精神を民商・全商連の中にみなぎらせることが大切です。
 積み重ねてきた数々の成果や実績、仲間の温かさのある民商の魅力を、ぜひ地域の中小業者に知らせていただきたいと思います。
 中小業者の生きる道ひらく相談活動を大きく広げ、会勢を前進の軌道に乗せる取り組みに力を合わせましょう。商工新聞の積極活用、学習を力に助け合いが実感できる班・支部建設を推進します。
 家族一人ひとりの要求を大切にし、力を合わせて困難を解決するのが民商・全商連運動です。共済会は、いのちと健康を守る活動を強め、会員加入率80%を突破します。婦人部員同士が胸の内を語り合い、「いのち・暮らし・商売」を守るために力を発揮します。青年部は仲間のつながりを大切にし業者青年に魅力ある民商建設を探究します。
 政治的な力関係を変える大志を持ち、事業の継承発展にも組織の力を発揮し、記帳を要求運動として正しく発展させ、紹介したくなる民商づくりに取り組みましょう。
 「その地域で商売をしていること自体が社会貢献」であることに確信を持ち、中小業者が希望の持てる社会めざして展望を切り開きましょう。

全国商工新聞(2018年1月15日付)
   
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