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  トップページ > 全商連の活動 > 全国商工新聞 第2958号 1月17日付
 
国民のみなさんへのアピール
 

内需主導経済への転換めざし、大企業減税・庶民増税阻止、社会保障拡充、仕事・雇用を増やして安心の国民生活を


 国民のみなさん
 3・13重税反対全国統一行動は、平和で安心して働き生きることを願う団体・個人が、重税反対の一点で団結して1970年に開始しました。42回目を迎える2011年は3月11日を全国統一行動日として行います。毎年、全国約600カ所、約20万人が参加し、財務省・国税庁・税務署・自治体などに重税反対と税務行政の民主化を求めて要請を繰り広げ、「納税者の権利を守れ」「税金は、応能負担で。生活費に課税するな」「消費税大増税は許さない」「税金滞納者の人権を守れ」などの世論を広げてきました。
 民主党政権が「生活が第一」の立場を投げ捨てた今こそ、すべての階層の国民が立ち上がり、「大企業減税・庶民大増税・消費税増税の阻止」「納税者・国民が尊重される『納税者権利憲章』の制定」「最低保障年金の実現、社会保障の拡充」「農業と地域経済の破壊につながるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加反対、価格・所得保障の強化、農産物自給率引き上げ」「リストラをやめ内需を拡大し、最低賃金を大幅に引き上げ、働くものの暮らしと仕事の確保を」--の声を大きく広げようではありませんか。今回の3・13重税反対全国統一行動を2011年の運動の大きな節目と位置づけ、いっせい地方選挙でこれらの諸要求を大きな争点に押し上げ、要求実現を図る跳躍台にしていきましょう。

 国民のみなさん
 民主党政権は、後期高齢者医療制度の中身を温存する新たな高齢者医療制度を2013年度から実施し、合わせて国民負担の増加につながる国保広域化(都道府県化)の実施期日を明記する国保法改正案を次期通常国会に提出する意向です。
 2011年度税制改正大綱では、大企業・大金持ち減税を推進するとともに、社会保障財源を口実に、消費税増税の道筋をつけようとしています。また、子ども手当・高校無償化の財源として来年1月から年少扶養控除の廃止と特定扶養控除の縮小がされるのに加え、子ども手当の増額と引き換えに、成人扶養控除の一部廃止が予定されています。「納税者権利憲章」の制定でも、国民が望んだ方向ではなく、納税者の権利を後退させ課税権力を強化する内容が多く含まれています。さらに、納税者番号制度の関連法案を11年度秋以降、国会に提出するとしていますが、国民監視を強めプライバシーを侵害するもので、認めるわけにはいきません。
 国民の実態は最悪です。生活保護受給者が190万人、貧困率15.7%と先進国の中でも異常な事態です。円高・デフレの進行で、最悪の新卒就職内定率、失業率の高止まり、中小業者の仕事激減など、国民生活は世界的な金融危機から脱却できていません。
 一方、1998年からの10年間で、企業の内部留保は209.9兆円から428.6兆円と倍増しました。そのうち大企業(資本金10億円以上)の内部留保は255兆円以上に上り、すぐ使える手元資金は52兆円に達しています。さらなる大企業減税は、内部留保を積み増すだけで「経済成長」につながるものではありません。内部留保を活用して雇用増と賃上げを図ることが、いま緊急に求められています。

 国民のみなさん
 これ以上の庶民負担増加や消費税増税は、ぎりぎりに追い詰められている国民各層の暮らしと営業の息の根を止めるものでしかありません。国民生活を守るために、政府は、輸出大企業中心の政策を改め、内需拡大の経済政策に転換し、社会保障の拡充を行い、本格的な景気対策・雇用対策を早急に実施すべきです。
 法人税率の5%引き下げではなく、「軍事費削減と政党助成金の廃止」「40%まで引き下げた所得税最高税率の見直し」「10%税率の証券優遇税制の即時廃止」はじめ応能負担の原則に基づく国民本位の民主的税制へ転換すれば、消費税の増税なしに社会保障を再生する道が開かれます。
 このような趣旨に賛同していただき、全国各地の実行委員会への参加を広げ、運動を前進させることを心から呼びかけるものです。

2010年12月25日
3・13重税反対全国統一行動中央実行委員会

   
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